【堤防・磯】ノベ竿で狙う!ウミタナゴ・メジナの釣り方とおすすめ仕掛け

Alt属性 さかな釣り

ノベ竿釣りの基本から応用まで徹底解説!ウミタナゴやメジナを手軽に狙える仕掛けやエサの選び方、初心者でも釣果を伸ばすコツを紹介。現地で採取できるエサの活用法や安全対策も解説し、休日の釣りをさらに楽しくなります。

ノベ竿釣りは、シンプルな仕掛けで初心者からベテランまで幅広く楽しめる、手軽で奥深い釣りのスタイルです。特別な道具やリールが不要で、竿1本と最小限の道具で挑めるため、準備も簡単。それでいて、高感度な仕掛けを駆使すれば、ウミタナゴやメジナといった魚の微妙なアタリをしっかりと捉え、釣りの醍醐味を存分に味わえます。また、現地で採取できるヨコエビやフクロエビをエサとして活用することで、自然の恵みを最大限に生かした釣りも可能です。

さらに、仕掛けの調整やポイントの選び方などの工夫次第で、釣果を大きく伸ばすことができます。安全対策をしっかり整えれば、初心者でも安心して挑戦できます。ノベ竿釣りの魅力とその奥深さを知り、休日に気軽な釣り旅に出かけてみませんか?この記事では、基本から応用テクニックまで、ノベ竿釣りの魅力を余すところなくお伝えします!

ノベ竿釣りの魅力とは

釣りの楽しみ方は人それぞれ。本格的な釣りでは、前日から準備に気合を入れるのも醍醐味のひとつですが、週末の疲れを癒したいときは、気軽に釣りを楽しむのもおすすめです。観光地や温泉地を巡りつつ、地元の旬の味覚を堪能し、「ここはどうだろう?」と思う場所で竿を出してみる。そんなのんびりとした釣り旅にぴったりなのが、今回ご紹介するノベ竿を使ったウミタナゴやメジナ釣りです。

ノベ竿釣りに必要な道具は、ノベ竿1本とシンプルな仕掛け、エサのみ。もちろん、安全のためにライフジャケットなどは必須ですが、潮風を感じながらのんびりとした釣りは、日頃のストレスを一気に吹き飛ばしてくれます。

ウミタナゴ釣りの魅力

ウミタナゴは、体長20cm程度のかわいらしい小魚で、日本各地で見られる魚です。小磯や堤防など、比較的アクセスしやすい場所で釣れることから、古くから親しまれています。その味わいも魅力で、新鮮なものは刺身や塩焼き、煮付けなどで楽しむことができます。夕食用の食材として計算が立つのも嬉しいポイントです。

また、小魚ながら釣りの楽しさは格別。繊細なノベ竿を使うことで、思わぬ強い引きを楽しむことができます。中には30cmを超える大型のウミタナゴが掛かることもあり、竿が満月のようにしなるスリリングな瞬間を体験できるのです。これは、大人でも夢中になること間違いありません。

メジナ釣りの楽しみ方

一方、メジナは磯釣りの人気ターゲットとして広く知られています。通常はリール付きの磯竿を使うウキフカセ釣りで狙われることが多いですが、ノベ竿でも十分釣ることが可能です。特に30cmクラスまでのメジナなら、ノベ竿を使うことで繊細なアタリを捉えやすく、引き味を存分に楽しむことができます。

本サイトでは、ノベ竿を使ったウミタナゴやメジナの釣り方を主に紹介しています。一般的にメジナはウキフカセ釣りで狙われることが多いですが、ウキフカセ釣りについては以前別の記事で詳しく解説していますので、よろしければ下記のサイトをご覧ください。

 

 

メジナの分布・大きさ・釣り期

【分布】

  • メジナ:新潟県から九州南岸までの日本海および東シナ海沿岸、千葉県外房から九州南岸までの太平洋沿岸、伊豆諸島、瀬戸内海に分布。
  • クロメジナ:九州北岸から九州西岸までの日本海および東シナ海沿岸、千葉県外房から屋久島までの太平洋沿岸、伊豆諸島に分布。さらに、青森県から島根県までの日本海沿岸に散発的に分布。

オキナメジナの分布と特徴

オキナメジナ(沖縄目刺、学名:Acanthopagrus schlegelii)は、主に日本の沿岸海域に生息する魚で、特に沖縄を中心に分布しています。以下に、オキナメジナの分布と特徴について詳しく説明します。

分布

オキナメジナは、西太平洋の温暖な海域に広く分布しています。具体的には、日本の沿岸、特に沖縄や奄美諸島などの南西諸島を中心に見られます。また、台湾やフィリピン、インドネシアなどの東南アジア地域にも分布しています。通常、浅い海域や岩礁、サンゴ礁の近くで見られます。

特徴

オキナメジナは、メジナ科に属する魚で、以下の特徴があります。

  1. 体型:体は比較的丸みを帯びており、側扁(横に広がっている)しているのが特徴です。体長は最大で40cm前後になることがありますが、通常は20cm~30cm程度の個体が多いです。
  2. 体色:体色は銀白色から灰色で、背中はやや青みがかっていることが多いです。特に、背中の部分に暗い斑点や帯状の模様が現れることがあります。
  3. 生態:オキナメジナは、主に藻類や小さな無脊椎動物、甲殻類などを食べます。これにより、海藻やサンゴ礁などが豊富な場所に生息することが多いです。繁殖期には沿岸に近づき、岩場やサンゴ礁付近で卵を産むことがあります。
  4. 性格:比較的温和で、群れを作ることが多いですが、単独で行動することもあります。釣りでは人気の対象となっており、特に沖縄では釣り人に愛されている魚です。
  5. 食用:オキナメジナは美味で、特に刺身や寿司、塩焼きなどで食されます。白身の魚で、しっかりとした食感と淡白な味わいが特徴です。
  6. 生息環境:オキナメジナは、サンゴ礁や岩礁、または浅い海底に生息し、海水温が高く安定している場所を好みます。特に水深10メートル以内で見られることが多いです。

オキナメジナは、日本の海産魚としては珍しいものの、安定した人気を持ち、地域によっては非常に重要な食材として扱われています。

分布図の出典元:東京都島しょ農林水産総合センター

【大きさ】
30~40cmが一般的。メジナは最大で約60cm、クロメジナは70cm以上になるものもいる。

【釣り期】
ほぼ通年。メジナは晩秋から春にかけて最盛期を迎える。

短時間でも満足できる釣果

ウミタナゴもメジナも、着き場が比較的わかりやすく、釣り方もシンプルなので、短時間の釣りでもしっかりと釣果を得られるのが魅力です。しかし、簡単そうに見える釣りほど奥が深いもの。初心者が全然釣れない一方で、隣のベテランが次々に釣り上げている光景は珍しくありません。だからこそ、一度体験すれば夢中になれるのです。

ノベ竿での釣りは、家族や夫婦で楽しむのはもちろん、ひとりでも釣りの醍醐味を味わえる特別なスタイルです。手軽でありながら奥深いこの釣り、ぜひ試してみてはいかがでしょうか。

ウミタナゴの分布・大きさ・釣り期

【分布】

  • マタナゴ:房総半島から紀伊水道までの太平洋沿岸。
  • ウミタナゴ:北海道西部から九州北西岸までの日本海および東シナ海沿岸、津軽海峡から福島県までの太平洋沿岸。
  • アオタナゴ:青森県から九州北西岸までの日本海および東シナ海沿岸、宮城県から神奈川県までの太平洋沿岸、瀬戸内海。
  • アカタナゴ:房総半島から紀伊水道までの太平洋沿岸。

【大きさ】
4種とも通常は20~25cm、最大で30cm。

【釣り期】
4種とも通年釣れるが、最盛期は冬(11月から翌年2月まで)。

ノベ竿の選び方

ノベ竿とはリールを使用しない釣り竿の総称で、その最大の特徴は「軽さ」です。加えて、ライントラブルが少なく、リール付きの磯竿などと比べてもタックルのセッティングが非常に簡単です。また、後述する高感度な「シモリ仕掛け」との組み合わせによって、微妙なアタリにも即座に反応できるのが大きな利点です。「初心者向けだからノベ竿でいい」と考えるのではなく、「ノベ竿だからこそ釣果が上がる」といえます。

ノベ竿の種類と選び方

軽量で扱いやすい渓流竿

ノベ竿にはさまざまな種類がありますが、この釣りにおすすめなのは「重さ約100g程度の中硬〜硬調タイプの渓流竿」です。100gといえば鶏卵2個分ほどの軽さで、腕力に自信がない方でも扱いやすい竿です。竿の重さは釣りのしやすさに直結しますので、購入時には竿を伸ばした状態で実際に手に持ち、重たく感じるものは避けましょう。

長さの選び方

竿の長さは、釣り場の環境や探れる範囲を考慮して、4.3〜5.4m程度が理想的です。ズーム機能付きの竿であれば、2〜3通りの長さに調節できて便利です。ただし、竿が長くなるほど重くなり、操作性が損なわれる点には注意が必要です。

硬さと調子

竿の硬さについては、釣る魚や釣り方に合わせて選びます。良型の魚を狙う場合は硬調や超硬調の渓流竿が適しています。一方で、仕掛けの振り込みやすさや小型魚を釣る楽しさを重視するなら、やや柔らかめの中硬で先調子〜7:3調子の竿がおすすめです。特に適合ハリスが0.8号までの竿を選ぶと、汎用性が高く、サビキ釣りや川釣りなどにも応用が利きます。

他の選択肢:万能竿と清流竿

万能竿

釣具量販店などでは、「万能竿」と呼ばれるノベ竿も販売されています。渓流竿よりも仕舞い寸法が長く(約1m程度)、コイやフナ、小磯での五目釣りも想定されています。この釣りにも適しており、価格もリーズナブルなため、初心者やコストを抑えたい方には良い選択肢です。ただし、電車釣行の場合には持ち運びがやや不便になることがあります。

清流竿

さらに、小型魚を対象とした「清流竿」も選択肢に入ります。渓流竿より軽量で、4.5mで60g、5.4mでも80g程度と非常に軽く、女性や子供でも扱いやすい竿です。軟調なため、15〜20cm程度のウミタナゴでも大物と格闘しているようなスリルが味わえます。また、細いハリスが使えるため、食い渋りの魚に対応しやすい点も魅力です。

ノベ竿釣りの基本スタイル

ノベ竿を使った釣りの魅力は、シンプルな道具立てで手軽に楽しめる点です。竿を片手にポイントを次々と移動しながら、活性の高い魚を探して釣るスタイルは、小物釣りの基本であり鉄則です。この手軽さこそがノベ竿釣りの醍醐味といえます。

あると便利なアイテム

  • エサ箱/アミエビは水洗いが簡単なプラスチック製、ジャリメは蒸れにくい木製がお勧め。移動しながら釣り歩く場合は、首から提げられるタイプが便利です。
  • 小型バケツとヒシャク/水コマセを使う場合に使用する。バケツは移動することを想定してフタ付きのものを選ぶ。
  • ビク/探り釣りの場合、渓流用のビクを腰に付けると便利。
  • 玉網/大型が期待できる場所では用意したい。
  • クーラーボックス/1 2 〜1 6 リットル 程度で0 K 。フタにクッションを乗せればイスとしても重 宝する。
  • ライフジヤケット/どこで釣りをするにしても、必ず着用したい。

高感度が魅力の「シモリ仕掛け」

ウミタナゴやメジナは活性が高いとき、エサを勢いよく食らいつき、一気にウキを引き込むことがあります。このような場合、仕掛けが多少大雑把でも釣果を上げるのは難しくありません。しかし、活性が低い状況では、魚がハリに付いたエサを食べているにもかかわらず、ウキにまったく反応が出ないことも多いものです。釣り慣れた磯釣り師たちでさえ「今日はエサ取りが多いな」とつぶやく場面が少なくありません。

そんなときに頼りになるのが「シモリ仕掛け」です。この仕掛けなら、微妙なアタリもしっかりと捉えることができ、釣りの経験が浅い人でも隣のベテランを驚かせるような爆釣を演じることができます。

シモリ仕掛けの特徴と利点

この仕掛けの要となるのが直径10〜12mmほどの小型の玉ウキ、通称「シモリウキ」です。一見すると安価で素人向けに見えるこのウキですが、実は非常に感度が高く、波に流されにくいという優れた特徴を持っています。磯釣りで使用される円錐ウキと比較しても、その操作性と感度の良さは群を抜いており、海釣りに最適なアイテムといえます。

シモリウキの調整と工夫

シモリウキの大きな魅力は、その柔軟性です。状況に応じてウキのサイズを変更したり、数を増減することが可能です。しかし、一般的な中通し玉ウキの場合、ラインとサルカンの結び目を切断してからウキを付け直す必要があり、調整が手間になることがあります。

そこでおすすめなのが「発泡玉」の活用です。この発泡玉は手芸店や100円ショップなどで購入できる発泡スチロール製の小玉で、カッターで切れ目を入れることでミチイトに簡単に装着できます。これにより、ラインを切ることなくウキの脱着が可能になり、仕掛けの調整が手軽になります。

さらに、この発泡玉は通常の玉ウキに匹敵するほどの高感度を持ち、アタリが取りにくい状況でも効果を発揮します。ウキをワンサイズ小さくするだけで、微妙なアタリも見逃さず、ウキがスッと消し込む感覚を楽しめるのです。そして、価格も1個10円程度と非常にリーズナブルなのも嬉しいポイントです。

シモリ仕掛けで釣果アップを目指そう

活性が低い日でも繊細なアタリをしっかりキャッチできるシモリ仕掛けは、ウミタナゴやメジナ釣りをさらに楽しむための強力な武器となります。安価で手軽に使える道具を活用し、釣りの幅を広げてみてはいかがでしょうか。

食い渋りに強い「ゼロ仕掛け」

ノベ竿釣りで最強とされるシモリ仕掛けですが、小型のメジナやウミタナゴが特に食い渋る状況では、さらなる切り札となる「ゼロ仕掛け」を試してみてはいかがでしょうか。この仕掛けは、ベタ凪や澄み潮で海底まで見えるような状況でも抜群の効果を発揮します。そのうえ、シンプルな構造で作りやすいため、小学生でも手軽に作れるのが大きな魅力です。

ゼロ仕掛けの作り方

ウキの設定

仕掛けの基本は、ウキを1つだけミチイトにセットし、オモリをウキが水面にギリギリ浮く程度に調整すること。これだけでも高感度な仕掛けが完成します。

ハリスの選び方

ハリスには通常の0.6号前後ではなく、より繊細な0.2〜0.3号を使用します。海釣りでここまで細いラインを使うことは珍しいですが、釣果に大きな差が出るのがこの仕掛けの特徴です。特に臆病なウミタナゴはハリスの太さを敏感に感じ取るため、細いハリスを使うことでアタリが明らかに増えるでしょう。

ハリの選択

通常の袖バリやヘラブナ用ハリ(4〜7号)ではなく、ゼロ仕掛けではハエスレや秋田狐の2〜3号を推奨します。これは海釣りで使う中でも最小クラスのハリにあたりますが、食い渋るウミタナゴも違和感なくエサを吸い込むようになります。さらに、アワセを入れた際には上アゴにしっかりとハリ掛かりし、ハリを飲み込まれることが少なくなるという利点もあります。ハリス付きのタイプを使えば、交換も手軽で便利です。

ゼロ仕掛けの効果

この仕掛けの威力は、単純ながら非常に効果的です。仕掛けを繊細にすることで、魚がエサを警戒せずに食いつくため、食い渋りの日でも確実に釣果を上げることができます。特にウミタナゴや小型メジナがターゲットの場合、この仕掛けを使えば、これまでにない釣りの楽しさを体感できるはずです。

ノベ竿のシモリ仕掛けとゼロ仕掛け

左が3 連ウキのシモリ仕掛けで、通常はこれで十分に楽しめるはず。食い渋り時 や澄み潮の状況では、弓Iき抵抗が限りなくゼロに近いゼロ仕掛けもお勧め。

「シモリ仕掛け」のメリット

球状の物体は、直径をわずかに小さくするだけで体積が大幅に減少します。

たとえば、直径10mmの玉ウキを3個使用した場合、その合計体積は直径15mmの玉ウキ1個よりも小さくなります。ウキの体積は浮力と正比例するため、極小の玉ウキを使用するリグでは3〜4連にすることで十分な浮力を確保しています。その結果、各ウキが非常に高感度となり、微妙な前アタリさえも確実に感知できるのが特長です。

これにより、エサを器用についばむウミタナゴや小型メジナでも、この仕掛けを使えば確実にアタリを捉えられるようになります。

仕掛け作り方とポイント

竿先のリリアンに、チチワ結びでミチイトをセットする。続いて竿を伸ばし、竿尻 の位置でラインをカット。

玉ウキをミチ仆に通し、削ったマッチ棒を穴に差し留 め、余分を数酮残してカット。ヨウジを使う人もいるが、材質が堅くミチイトを傷つ けやすい。

ミチイトにハリス止めか極小サルカンを結び、ハリスをセット

金属環の上に、板オモリを巻き付ける。最初は多めに卷いておき、釣り場で一番上の ウキが水面ギリギリに浮くようにカットしながら調整するとよいです。板オモリは、ハサミ で台形にカットしてから卷くと形が整いやすく、水中でも緩みにくなる。

「発砲玉」をシモリウキとして利用する方法

手芸店などで売られている「発泡玉(10mm径)」に、ナイフで半分までv字の 切れ込みを入れる。

ミチイトへの取り付けには、フライフィッシングで使うパテ状の浮力材を使用。大きめの釣具店で入手可能だ

発砲玉の切れ込みの奥までミチイトを入れ、さらに浮力材を埋め込めば〇K。パテは水で冷やされるこ とで自然に硬化する。少し力を入れて引つ張れば簡単に外せるし、ウキ下の調整も自在だ。

フライフイッシングで使用するUV接着剤も同様にに使える。接着剤は太陽の紫外線で固まるので、曇天時には専用のUVライトを照射する。

付けエサと寄せエサの工夫

どの仕掛けでも基本となるエサはアミエビです。良型のウミタナゴやメジナが狙えるポイントでは、小粒のオキアミも有効です。また、魚の活性が高いときには、動きのあるジャリメを使うとより効果的です。

一方で、アミエビでもアタリが少ない場合には、解凍したアミブロックから取り出したアミを2〜3匹ハリに掛けることで食いが良くなることがあります。さらに、現地で採取できるエサとして覚えておきたいのが「フクロエビ」です。海岸に流れ着いた海藻に多く付着しており、簡単に採取できます。このフクロエビは魚が日常的に捕食しているエサの一つなので、非常に効果が高いです。

使用するエサ

  • アミ➡オキアミより小粒で軟らかく、魚の反応も抜群なエサ。反面、エサの持ちが悪いので、マメにエサの状態を確認する必要があります。
  • ジャリメ➡海釣りでの万能エサ。活きを損な わないように頭をチョン掛けにす る。基本は1 匹掛けだが、大きな ものはタラシを5cmほどでカット。

寄せエサの使い方

特定のポイントに腰を据えて釣る場合、回遊してきた魚を足止めするために「水コマセ」を活用すると効果的です。水コマセの作り方はシンプルで、バケツに海水を入れ、その中に冷凍アミブロックを入れて解凍するだけです。ブロックが溶けてきたら、上澄みを少量ずつ撒くことで魚を寄せられます。

注意点として、海水を補充せずに濃いまま撒くと、魚が寄せエサに夢中になり、付けエサを無視してしまうことがあります。そのため、海水を適宜足して薄めながら撒くようにしましょう。このひと手間が釣果を大きく左右します。

狙いのポイントと条件

かつて、ウミタナゴや小型メジナを狙う釣りでは、腰にビクを付け、首からエサ箱を下げてポイントを探り歩くスタイルが定番でした。この粋な釣り方は、まさに淡水でのマブナ釣りを思わせるものです。一方で、魚影が濃い場所では、クーラーボックスに腰掛けて同じポイントをじっくり攻める手軽なスタイルも一般的です。

狙いやすいポイントの特徴

ノベ竿を使う場合、最も釣りやすいのは足場の良い堤防や岸壁です。ノベ竿はラインの出し入れができないため、海面までの高さが1〜1.5m程度で、足元の水深が2〜5mほどの場所が理想的です。ただし、波やうねりが強い場合は安全のため、足場が低すぎる場所は避けましょう。

また、海底の地形も重要です。単なる砂底よりも、岩盤が点在し、小魚が隠れられるような海藻が繁茂しているポイントが好条件です。こうしたエリアでは、ウミタナゴやメジナだけでなく、メバルやカイズなども狙える可能性があります。

潮の状態と釣りやすさ

ノベ竿釣りで覚えておきたいポイントは、「適度に潮が濁っていること」です。ノベ竿の射程範囲は足元付近に限られるため、潮が澄みすぎていると魚が警戒しやすく、釣りにくくなります。波やうねりで海面に白い泡が立つ「サラシ」の状態も良好ですが、足場の低い場所では危険を伴うため、濁りが入ったエリアを選ぶのが安全です。

ただし、曇天や小雨が降る天候では、潮が澄んでいても魚が大胆にエサを食べにくることがあります。また、潮流が効いている場所では魚の活性が高まりやすい点も覚えておきましょう。

内湾や小磯の魅力

内湾に面した波静かな小磯は、ノベ竿釣りに最適なフィールドです。磯周辺の魚は比較的活性が高いため、潮が澄んでいても問題なく釣れることが多いです。ただし、足場が不安定なことが多いため、滑りにくい靴とライフジャケットの着用は必須です。さらに、波やうねりの動きにも十分注意を払い、安全第一で釣りを楽しみましょう。

主なポイント

足 場 が い い 堤 防 や 小 磯 な ど で 、 魚 が 身 を 隠 せ る 海 藻 や 捨 て 石 などが点在している場所を狙ってみたい。足場 から海面までの距離が1〜1.5 mほど、足元の水深が2〜5mぐらいの場所がノベ竿では釣りやすいでしょう。

実際の釣り方

釣り場の準備が整ったら、仕掛けをセットして釣りを始めましょう。ウキは水面ギリギリに浮くようにオモリで調整します。ウキ下の長さは初めは1.5m程度に設定しておくとよいでしょう。もしアタリが出ない場合は、適宜ウキ下の長さを調整してみてください。ウキ下の調整に関しては、参考イラストを確認するとわかりやすいです。

【探り釣り】

探り釣りの基本は、仕掛けを潮に乗せて自然に流すことです。仕掛けの動きに合わせて竿先をゆっくり追従させることで、付けエサが自然に動き、魚に違和感を与えにくくなります。また、仕掛けの流れる方向を考え、釣りやすい立ち位置を選ぶことも重要です。

誘いを入れるテクニック

コマセを使わない場合、付けエサの存在をアピールするために「誘い」を入れることがあります。誘いの方法はシンプルで、竿先の追従を一旦止め、ラインに軽くテンションをかけるだけでOKです。この操作はあくまでゆっくりと行い、急激な動きにならないよう注意してください。

ウキ下の調整

アタリがない場合、ポイントを移動する前にウキ下を小刻みに調整してみましょう。特に状況によってはタナが非常にシビアになることがあり、10cmほどのタナの違いで突然アタリが出始めることがあります。この微調整を忘れずに行うことが釣果を上げるポイントです。

「ウキ下=狙いダナの考え方」

釣り場の水深によっても調整が必要だが、ウキ下のおおよその考え方は上の通 り。目安としては、とりあえず5.4 mの竿を使っているなら1.5 mのウキ下で開始 するといいだろう。これでアタリが出ないなら、状況に応じてウキ下を調整する。

【座り釣り】

座り釣りの場合は、安全かつ釣りやすい場所に釣り座を構え、足元から徐々に「水コマセ」を効かせていきます。状況が良ければ、5〜10分ほどで魚が寄ってくるでしょう。

座り釣りのコツ

釣り方自体は探り釣りと同じで、仕掛けを潮に乗せて自然に流すことが基本です。コマセを使用する場合、付けエサが適切なタナに流れていれば、誘いを入れなくても高感度な仕掛けがアタリをキャッチしてくれます。

コマセの使い方

コマセは一度に大量に撒くのではなく、少量を持続的に撒くことが大切です。これにより、魚を効率的に足止めしつつ、付けエサへの食いつきを促すことができます。

「寄せエサの投入位置と仕掛けの流し方」

座り釣りでは、足元に魚の群れを寄せながら釣ることで効率を上げることができます。コマセを撒く際のポイントは、一度に大量に撒くのではなく、少量を一定の間隔で撒き続けること。潮の上流側から少しずつ撒いていくのが効果的です。

通常の固形コマセとは異なり、水コマセは潮に乗って速やかに拡散するため、広範囲に魚を集める効果があります。この潮流に仕掛けを合わせて流せば、自然とコマセと同調し、付けエサが魚に発見されやすくなります。

また、たとえ潮が効いていない状況でも、数分後に潮が流れ始めたり、釣り座を数メートル移動するだけで潮が効いている場所を見つけられる場合があります。潮の流れや状況は刻々と変化するため、その場に応じた柔軟な対応が釣果を上げる鍵となります。

アタリの見極めとアワセのコツ

ウキに出るアタリのパターンでよく見られるのは、ウキがじわじわと海面下に沈んでいく動きです。この場合、ウキが10〜20cm程度沈んだタイミングで竿を立てるとアワセが決まります。一方、ウキがピョコピョコと小刻みに動く場合は、ウキ下が長すぎる可能性があります。エサばかり取られる場合は、ウキ下を少し短く調整してみましょう。

アタリのパターン

ウキに出るアタリのパターンはいろいろだが、シモ リ仕掛けは魚に違和感を与えにくいので、じっくり 食わせてからアワセを入れれば0Kだ。

アワセと魚とのやりとり

アワセが成功すると、小魚とは思えない力強い引きが手元に伝わります。これがノベ竿釣りの最大の醍醐味です。しかし、海藻が多いポイントでは魚を遊ばせすぎると根に潜られ、バラシ(釣り針から外れる原因)につながることがあります。魚が潜る前に、竿をしっかり立てて素早く魚を浮かせましょう。

相手が大型の場合は、焦らず竿の角度をキープして耐えれば、やがて魚が浮いてきます。逆に、竿を立てるタイミングが遅れると、魚に主導権を握られてハリス(釣り糸)が切れるリスクが高まるため注意が必要です。

魚の取り込み方

魚が水面まで浮いてきたら、その大きさに応じて取り込み方法を変えます。

  • 小型の場合:腕を真上に上げて、タイミングよく抜き上げます。
  • 大型の場合:玉網を使用します。網の柄を伸ばし、海面に網の半分ほどを入れて魚を迎え入れたら、柄を縮めて確実に取り込みます。

強風時の対策

強風時にはゼロ仕掛けが扱いにくくなることがあります。その場合は、仕掛けに発泡玉を1〜2個追加し、さらにガン玉を付けて仕掛けを重くしてみましょう。この調整により、多少感度は低下しますが、波立った海面では魚の活性が上がるため、逆にアタリが明確に出ることがあります。

最強のエサについて

海岸の波打ち際に打ち上げられた海藻や石をひっくり返してみると、体長1cmほどの小さな虫が見つかることがあります。これらは「ヨコエビ」や「トビムシ」と呼ばれ、釣りエサとして使われるアミエビと同じフクロエビ類の仲間です。

これらの虫は、魚たちが日常的に食べ慣れているエサの一つであるため、釣りエサとして使用すると抜群の効果を発揮します。エサ持ちも良く、さらにこれらの虫を採取した際に出る海岸の砂は撒きエサとしても活用可能です。

何より、自分で採取すればエサ代がかからないのが魅力です。一度試してみれば、その効果に驚くはずです!

参照元:さかな・釣り検索、日本のさかな釣り、波止釣り教室、防波堤釣り入門

まとめ

ノベ竿釣りは、シンプルな仕掛けと高感度なアタリを楽しむ手軽で奥深い釣りスタイルです。ウキ下や仕掛けの調整を細かく行うことで、ウミタナゴやメジナのような魚も確実に狙うことができます。特に、シモリ仕掛けやゼロ仕掛けを活用することで、食い渋りの日でもアタリを逃さず釣果を伸ばせます。また、フクロエビやヨコエビなど現地で採取できるエサも有効で、エサ代を節約しながら釣りを楽しめるのも魅力です。安全対策を万全にしつつ、ぜひこのシンプルで奥深い釣りを体験してみてください。

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