【堤防・河口で初心者も安心】投げ釣りで狙うハゼの簡単攻略法

Alt属性 さかな釣り

堤防や河口で簡単に楽しめるハゼ釣りの攻略法を初心者向けに解説!エサの選び方や釣れるポイント、釣り方のコツまで詳しく紹介します。

ハゼ釣りに興味があるけど、どこから始めたらいいかわからない…そんなあなたにぴったりの簡単攻略法を紹介します。堤防や河口で楽しめる投げ釣りは、初心者でも気軽に始められるうえに、釣果も期待できる釣り方です。この記事では、ハゼ釣りに必要なエサの選び方や装餌のコツ、釣れるポイントの見つけ方から釣り方の基本まで、わかりやすく解説しています。さらに、釣りたてのハゼを美味しく楽しむ方法もご紹介!これを読めば、次の休日は釣り場で楽しい時間を過ごせること間違いなしです。

「落ちハゼ」を攻略するために

家族やカップルが手軽に楽しめる釣りの対象として、「ハゼ(マハゼ)」を挙げる人は多いでしょう。特に夏の河口や干潟では、「デキハゼ」と呼ばれる体長10cm程度の小型ハゼが群れをなし、初心者でも簡単に釣れる光景がよく見られます。経験豊富な釣り師であれば、1日で300尾、時には500尾を釣り上げることもあります。

しかし、成長するにつれてハゼの学習能力が向上し、簡単には餌に飛びつかなくなります。また、数も減少するため、良いポイントを見つけるのが難しくなり、それまで簡単に釣れていたハゼが一気に難易度の高いターゲットに変わっていきます。

とはいえ、例えば宮城県の塩釜港の岸壁ではシーズン初期から25cm級の大型ハゼが狙えたり、能登半島では冬に30cm級の巨大ハゼが釣れることが知られています。これらは極端な例ですが、20cmを超える落ちハゼの引きは、初夏のデキハゼとは比べものにならないほど強力です。一度体験すると、その魅力にとりつかれることでしょう。

ポイントを見つけるのは難しいかもしれませんが、秋から冬にかけて大型ハゼが釣れる有名なスポットは全国に点在しています。こうした場所は、シーズン前になると釣り雑誌などでも取り上げられますし、自分で条件に合うポイントを探すのも一つの楽しみです。誰も知らない穴場を見つけることができれば、ひっそりと大漁を楽しめるかもしれません。

宝探しのような楽しさがある

深場に群れる落ちハゼを狙うには、機動力があり深場を直接探れる船やボートが圧倒的に有利です。しかし、ハゼは汽水域を好むため、水深10m程度を超えるような深さに落ちることはほとんどありません。実際、ハゼ釣りの名所である東京湾奥では、水深5mに満たない港内や河口部の中深場で越冬するハゼが増えています。したがって、適切な場所を選べば、岸壁や河岸からの投げ釣り(チョイ投げ)でも、大型ハゼの強い引きを十分に楽しむことができます。

釣り場によっては、カイズ(クロダイの幼魚)やセイゴ、イシモチといった強い引きのゲストも竿をしならせてくれることがあり、特に初心者にとっては非常に楽しめる釣りと言えるでしょう。

使用するタックル

彼岸頃まではノベ竿でも十分楽しめるハゼ釣りですが、深場に落ちたハゼを狙うには「リール竿」が圧倒的に有利です。ただし、シロギス釣りのように遠投する必要はなく、20〜40m程度キャストできれば十分に楽しめる釣り場が多いです。そのため、軽量なルアーロッドやボート用のシロギス竿を使うことをお勧めします。竿の長さは1.8〜2.4m程度が操作性にも優れていて適しています。

特に重要なのが「穂先の感度」です。学習を重ねた落ちハゼは、餌に違和感を感じるとすぐに吐き出す傾向があります。また、餌を口にくわえたまま動かないことも多いため、こうした微妙な動きを感知するには感度の高い竿が必要です。高弾性カーボン素材を使用したロックフィッシュ用やトラウト用のルアーロッド、ライトリグ対応のバスロッドなどは非常に感度が高く、小さなアタリも捉えやすいです。

しかし、感度が良いと、ハゼにアタリを感じさせてしまい、餌を吐き出す「アタリを弾く」現象が起こることもあります。その点では、穂先に適度な柔軟性を持たせたメバル用のルアーロッドやボート用のシロギス竿が、ハゼの食い込みも良く、お勧めです。これらの竿は価格も手頃で、数千円で購入できるものが多いので、コストパフォーマンスにも優れています。

リールには、小型のスピニングリールが最適です。ドラグ性能が求められる魚ではありませんが、キャストの回数が多くなるため、竿との重量バランスが良く、回転性能に優れたリールが快適に使えます。ラインは、伸びが少なく、微妙なアタリを感知しやすいPEラインが有利です。太さは1号を上限に、0.6〜0.8号を使うのが最適ですが、感度よりも食い込みを重視するベテランは、伸びのあるナイロンラインを好むこともあります。チョイ投げ程度の距離なら、ナイロンラインでも十分に感度があり、トラブルが少ないため、ビギナーには使いやすいでしょう。

PEラインを使用する場合は、先端にナイロン2〜2.5号を1mほど結んでおくとクッション性が得られ、テンビンとの結節部のトラブルも減少します。また、釣り場が広く、50m以上の遠投が必要な場合は、本格的な投げ竿を用意するのも一つの手段ですが、感度が低くなるため、落ちハゼの微妙なアタリを捉えにくくなります。

さらに、落ちハゼ釣りでは、一定のポイント内をじっくりと探る「並べ釣り」も有効です。予算に応じて複数のタックルを準備しておくと、さらに楽しめるでしょう。

落ちハゼ釣りに使うタックル

チョイ投げ釣りを前提とするなら、操作性や感度に優れたライト級のルアーロッドが最適です。食い込みの良さを重視する場合は、シロギス竿や磯竿を使うのも良い選択です。リールには、竿との重量バランスが良い小型のスピニングリールをセットしましょう。ラインは、感度を重視するならPEライン、食い込みを優先するならナイロンラインがおすすめです。


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落ちハゼ釣りの投げ釣り仕掛け

左側の仕掛けは標準的なテンビン仕掛けです。ハゼ釣りのポイントにはカキ殻などの障害物が多いため、ハリの数は多くても3本以内に抑えたいところです。また、根掛かりが多いポイントでは、右側のような一本バリ仕様がおすすめです。この仕掛けなら、根掛かりを最小限に抑えつつ、微細なアタリも捉えやすくなります。シンプルながらも、落ちハゼには非常に効果的な仕掛けです。

用意したい装備品

【餌箱】

イソメ類を入れるエサ箱は、木製が理想的ですが、落ちハゼのシーズンには気温が涼しくなっているため、プラスチック製のエサ箱でも中身が蒸れる心配はありません。

【クーラーボックス】

釣れたハゼは網ビクなどで活かしておいてもいい が、持ち帰って食べるつもりなら、氷で冷やしたク ーラーボックスに適宜入れていくのもよい。

【竿掛け】

基 本 的 に 手 持 ち の 釣 り だ が 、 エ サ や 仕 掛 け の 交 換時などに竿掛けがあると便利。写真のような三 脚タイプなら、数本の竿で並べ釣りもできる。

落ちハゼの釣りシーズン

秋の彼岸を過ぎ、落ちハゼが深場に集まり始める頃からがシーズンの本番となります。釣り場によりますが、この時期から年末前後までの約3ヶ月間が最盛期と考えてよいでしょう。しかし、年によっては、年明けの2月頃まで楽しめる釣り場もあります。

季節ごとのハゼの着き場

ハゼは冬の終わりに生まれ、春には河口域や干潟などの浅場で育ちます。夏から秋にかけてさらに成長しますが、この時期でも主に水深2〜3mほどの浅場で生活しています。そして、彼岸を過ぎると、産卵のために深場へと移動していきます。

落ちハゼ釣りが楽しめるフィールド

【河口の深み】

基本的に、ハゼは淡水に近い汽水域を好む魚であり、これは落ちハゼになっても変わりません。河口に近い深場はシーズンを通して絶好のポイントとなります。特に、河口部にある船溜まりや運河の深場なども、狙い目として外せないスポットです。

【港内の深み、ミオ筋】

比較的水深のある港で、底質が砂泥地の場合、ハゼは生まれ育った場所から大きく移動せずに落ちの時期を迎え、そのまま産卵に入ることが多いです。港内でも、他よりも深くなっている場所やミオ筋などは、ぜひ狙ってみたいポイントです。

仕掛けのバリエーション

魚の活性が高い時は、どんな仕掛けを使っても釣果には大きな差が出ませんが、状況が悪く魚が食い渋るほど、仕掛けの質が重要になってきます。これはどの釣りでも共通しており、落ちハゼ釣りにおいても状況に応じて仕掛けのバリエーションを使い分けることで、釣果が向上し、釣り自体も一層楽しめるようになります。

まず、基本的な仕掛けとしては、テンビンを使った吹き流しタイプがおすすめです。このタイプはハリスが絡みにくく、扱いやすいのが特徴です。テンビンは腕の長さが10cm程度のシロギス用を選び、通常は固定式で十分ですが、魚が食い渋る時には、パイプテンビンなどの遊動式に切り替えてみるのも効果的です。

オモリは、水深や流れの状況に応じて3〜5号を使い分けます。河口部で流れが強い場合は、さらに重いオモリが必要になることもありますが、感度を重視するなら軽めのオモリが有利で、根掛かりも少なくなります。

ハリスの長さにはいくつかの考え方があります。短いハリスはアタリが直接伝わりやすいですが、ハゼに違和感を感じさせる可能性があります。逆に、ハリスが長ければ餌が自然に底を這い、食い込みが良くなりますが、竿先にアタリが伝わりにくくなります。釣りをしながら仕掛けの操作で調整できますが、初めのうちは、アタリをじっくり待てる長めのハリスを使うのが無難です。太さについては、ハゼはあまり気にしないので、絡みにくさを優先して1〜2号程度を目安に選ぶと良いでしょう。

ハリについては、狙うハゼのサイズに応じて選ぶのが基本です。体長15cm前後が多い場合はハゼバリの7〜8号を、20cm級の大型を狙うなら9号前後を使用しても良いです。吸い込みを優先して小バリを好むベテランも多いですが、アワセが難しいとすっぽ抜けることがあります。ちなみに、大ハゼの名所である松島湾などでは、カレイバリの10〜12号といった大型のハリが普通にハゼ釣りに使われています。

ハゼ釣り場は、カキ殻などの障害物が多いことも少なくありません。こうしたエリアでは、根掛かりを防ぐためにハリの数を減らしたり、ハリスにフロートを付けて浮かせたりする方法もあります。

しかし、最も簡単な方法は、テンビンを省いたシンプルな仕掛けにすることです。具体的には、ミチイト(先イト)とハリスを直結し、その結び目の上にゴム張りの割り玉をセットするだけです。この仕掛けの最大のポイントは、狙ったポイントまでキャストでき、かつ底を取れるぎりぎりの軽さのオモリを使用することです。これにより、根掛かりが大幅に減少し、万が一根掛かりしてしまってもゴム張りのオモリだけが脱落し、仕掛けを回収できることが多くなります。万が一全損しても、仕掛けの作り直しは非常に簡単です。

さらに、このシンプルな仕掛けの大きなメリットは、テンビンを使わないため、ハゼの微妙なアタリ(モタレ)をキャッチしやすくなることです。そのため、根掛かりの少ないポイントでも、このシンプルな仕掛けは強力な武器となります。

仕掛けに使うパーツ

【テンビン】

ハゼ用の小型テンビンは、投げ釣りには腕が短いため、ボートシロギス用のテンビンを流用すると良いでしょう。固定式のテンビンが一般的ですが、食いが渋い時には遊動式のパイプテンビンを使うのも効果的です。状況に応じて、重めのオモリやテンビンオモリを準備しておくと良いでしょう。また、シンプルな一本バリの仕掛けも有効です。いずれの仕掛けも、ハリスやオモリのセット方法にはいくつかのバリエーションがあります。


フジワラ(FUJIWARA) 山本式 高感度天秤 L


Marufuji(マルフジ) M-061 キスライト天秤 10cm

【オモリ】

テンビンを使用する場合は、ナス型の3〜5号程度のオモリを状況に応じて使い分けます。遠投する際には、適切な重さのオモリやテンビンオモリを用意しておくと良いでしょう。シンプルな一本バリの仕掛けには、ゴム張りや柔らかめの割り玉を1〜2号程度セットするのがおすすめです。

【ハリ】

大物を確実に狙うなら、しっかりとした軸のハゼバリや流線バリ、カレイバリを使用しましょう。サイズは、ハゼバリの場合で8〜12号を用意します。食い込みを重視するなら、細軸の袖バリもおすすめです。根掛かりした際には、軸が伸びて回収できることもあります。

【フロート】

ハリスに小型のフロートを付けると、付けエサが自然に漂い、ハゼにアピールしやすくなります。専用のフロートを使うのも良いですが、小粒のシモリ玉を流用しても効果的です。ただし、フグが多い釣り場では、フロートを外しておいたほうがハリスを噛みちぎられるリスクが少なくなります。

使用するエサ

エサとしてはイソメ類が一般的で、通常は身が硬めでキャスト時にエサ落ちしにくいアオイソメが使いやすいです。また、食い渋りの時には、身が柔らかく動きが良いジャリメ(イシゴカイ)が効果を発揮します。

ハリに付ける方法としては、通し刺しが基本です。タラシの長さは2〜3cmほどが標準とされていますが、エサが豊富な釣り場では小さなエサでは無視されることもあるため、大きめのエサでアピールした方が釣果が良いことが多いです。また、デキハゼや彼岸ハゼの時期には、ハゼが噛んでボロボロになった「噛み戻し」のエサで釣り続ける方法も有効ですが、大きく成長したハゼには、できるだけ新鮮でプリプリしたエサの方が断然食いが良くなります。

ハゼは非常に雑食性が強いため、ゴカイ類以外にも、貝、エビ、魚の切り身(ハゼの口の大きさに合わせたもの)、オキアミ、ミミズなどが有効なエサになることがあります。特に、水温が低下する冬季には、ハゼの好物である多毛類が一時的に減少し、相対的に小エビなどの小型甲殻類を捕食するようになることがあります。このような時期には、モエビや小型のザリガニ(体長2cmほど)をエサにするのも効果的です。さらに、一部のエリアでは、スーパーで購入できるブラックタイガーの切り身で好結果を出している釣り人もいます。このように、落ちハゼのシーズンにはさまざまなエサを試すことができるのも、この釣りの楽しみの一つと言えるでしょう。

エサの種類

【イソメ類】
入手しやすくエサ持ちの良いアオイソメが基本です。これでカイズやイシモチなどのゲストも釣れることがあります。食い渋り対策として、ジャリメも用意しておくと万全です。

【エビ類】
モエビやスジエビなどの小さなエビは、大型ハゼの好物です。これらは小川や磯溜まりで採取できるほか、釣具店でも購入可能です。また、ブラックタイガーの切り身も代用として使えます。

【人工餌】
イソメが入手できないときや苦手な人は、人工餌を 使うのもありだ。写真のマルキュー「海づりイソメ」 は、本物に似た味や匂いが付いている。

エサの装餌方法

【イソメ類】
基本的にはハリに通し刺しにします。チョン掛けにするとエサの動きが良くなりますが、ハゼのヤスリのような歯でちぎられ、食い逃げされやすくなります。垂らす長さは2〜3cmが標準ですが、釣り場やハゼの活性に応じて、長めに垂らす方が効果的な場合もあります。

【エビ類】
こちらはモエビの使用例です。尾羽根の先端をハサミなどでカットし、その切り口からハリ先を入れて腹側に抜きます。この方法なら、エビの活きを保ちながら自然にアピールしてくれます。エビが白っぽく変色してきたら、こまめに新しいエビに付け替えるようにしましょう。

落ちハゼのポイント

  • 基本的に一年魚であるハゼは、春から夏にかけて河口部や干潟などの浅場で貪欲にエサを捕食し、成長していきます。そして、彼岸を過ぎて水温が低下し始めると、産卵の準備のために徐々に深場へと移動します。そのため、落ちハゼが釣れるポイントとしては、ある程度の水深がある河口部の深場や湾奥のミオ筋、カケアガリ、船溜まりなどが挙げられます。デキハゼ釣りの頃にノベ竿で狙っていた浅瀬ではなく、その先にあるカケアガリから深場にかけてをリール竿で狙い撃つことが基本です。
  • ただし、その年の水温の変動によっては、冬になっても河川や運河などの浅場に留まるハゼもいます。また、外房総など外洋に面した港では、産卵期になっても生まれ育った場所を動かないハゼが多いこともあります。このため、状況や場所によっては、「落ちハゼ=深場」という先入観にとらわれず、ポイントを探すことが重要です。
  • さらに、落ちハゼのシーズンは水温が低下しているため、釣果に波があることも忘れてはいけません。特に、悪天候で冷たい水や濁りが入ったときには、ハゼの活性が一時的に低下することがあります。また、イトフケで微妙なアタリを取る釣り方では、強風が吹くと非常に釣りにくくなります。
  • 一方で、晴天が続いて水温が安定し、無風で凪、潮が澄んでいる状態が続くときは、好釣りのチャンスと考えて良いでしょう。時間帯としては、デキハゼの頃と同様に「潮が動いていること」が絶対条件です。潮が止まってしまうと極端に食いが悪くなるので、タイドグラフをチェックしてから釣り場に入ることが大切です。上げ潮、下げ潮のどちらが良いかは釣り場によって異なりますが、河口エリアの場合は「上げ七分〜満潮まで」の時間帯がチャンスとなることが多いです。また、水深のあるポイントでは、干潮から上げ始めのタイミングでも食いが立つことがあります。いずれの場合も、特に潮が大きく動く大潮〜中潮のタイミングが狙い目です。
  • 上げ潮が良い場所では、下げ潮になるとアタリが遠のくことが多く、よく釣れる時間帯がはっきりしている場合が多いです。したがって、一日中同じ場所で粘るのではなく、釣りやすい時間帯に集中して狙うのが効率的です。ハゼは潮位の変化に応じて居場所を変えるため、アタリがなくなったり少なくなったりした場合は、その場を見切り、活性の高い群れを探しながら積極的に移動することで、結果的に釣果が向上します。
  • また、落ちハゼは産卵のために砂泥の底に穴を掘り、その巣穴で仔魚が孵化するまで見守り続けます。この親ハゼが、夕まづめになると巣穴から出てエサを捕食することも少なくありません。日中は平均サイズばかり釣れていても、日が暮れ始めると20cm級の大ハゼが交じることはよくあることです。したがって、大型のハゼを狙いたい場合は、夕まづめ以降にハゼが集まりやすい常夜灯周りを狙うのも効果的です。

落ちハゼが釣れる条件

【汽水域の深みが狙い目】
落ちハゼといっても、海の沖合まで移動するわけではなく、淡水の影響を受ける汽水域の水深10m前後がポイントとなります。特に、河川内のカケアガリから深みへの移行部分や、水深のある港内のミオ筋などが狙い目です。

【上げ潮から満潮にかけてが狙い目】
ハゼは潮が動く時間帯になると活発にエサを探し始めます。特に、上げ潮から満潮にかけては、ハゼが深みから岸に寄ってくるため、チョイ投げでも釣りやすくなります。逆に、下げ潮になるとアタリが止まってしまう釣り場も多いです。

【水の状態や天候】
落ちハゼの季節には、冷たい風によって水がかき混ぜられ、水温が急激に低下したり、濁りが入ることがよくあります。こうした状況では、ハゼの活性が低下し、アタリも少なくなります。できれば、晴天が続いて釣り場の状況が安定している時に釣りに出かけるのが理想です。

【夕まづめ以降は大物狙いのチャンス】
特に、水深のある漁港では、居着きの大型ハゼが夕まづめ以降に活発にエサを追うことが多くなります。港内の常夜灯の周辺や、河口に架かる橋の下で照らされているエリアは、ハゼが集まりやすく狙い目となります。

釣り方

  • 広範囲に群れているデキハゼとは異なり、落ちハゼは深みの中でも居心地の良いスポットに潜んでいることが多いです。したがって、ミオ筋やカケアガリなどのポイントが明確であれば、タックルを手持ちにして集中して探るのが基本です。アタリが出たら、その場所にハゼの群れがいると考え、アタリが続く限り同じエリアを狙うことで釣果を伸ばせます。
  • 探り方としては、根掛かりが少ないポイントでは、仕掛けを少しずつサビいて誘いを入れるのが効果的です。これにより、ポイントを線で探ることができ、アタリが出るまで少しずつ仕掛けの投入点を変えることで、ポイントを面で探ることも可能です。ただし、根掛かりの多いポイントでは、単純に仕掛けをズル引きするのはリスクがあります。この場合は、竿先を定期的に軽くシャクり、オモリを少しずつ跳ね上げるようにして探ると良いでしょう。オモリが着底してからワンテンポ置いてゆっくりとエサが落ちてくる動きは、ハゼに非常に効果的です。
  • 一方、ポイントが絞りにくい場合は、一定の範囲内で複数の竿を出し、それぞれの仕掛けを広角的にキャストして広範囲を狙う方法もあります。この場合、竿立てに竿を置く「並べ釣り」スタイルになりますが、マメに誘いを入れてアタリを出すことが重要です。竿を放置したままでは落ちハゼはなかなか釣れないため、並べ釣りはハゼの居場所を見つけるための手段と考えるべきです。
  • アタリは非常に繊細なものから、竿先を「ブルブルッ!」と叩くような明確なものまで多岐にわたります。これは、ハゼの捕食方法に関連しています。ハゼの口にはヤスリ状の歯が無数に並んでおり、吸い込んだエサをしっかりと噛みしめてから、頭を振ってエサをちぎろうとします。吸い込んだ瞬間が微妙なアタリとなり、頭を振ったときに「ブルブルッ!」という明確なアタリが出るのです。
  • アワセのタイミングは、前アタリである微妙な竿先の動きやラインの変化を感知すると同時に入れることができれば、釣果が飛躍的に向上します。いわゆる「モタレ」のアタリを取るためには、ラインを張りすぎず、緩めすぎないテンションを保つことが重要です。
  • このモタレのアタリを見逃してしまうと、ハリを飲み込まれたり、逆にエサを吐き出されてしまったりすることが多くなります。一方で、食いが悪いときにはモタレのアタリを取ってもなかなかハリ掛かりしないこともあります。アワセのタイミングに悩むところですが、これが落ちハゼ釣りの難しさであり、同時に面白さでもあります。いろいろなタイミングを試して、その日の正解を見つけることが釣果につながります。なお、一度アタリを見逃して1分ほど待っても再度アタリが出ない場合、すでにエサが取られていることが多いので、迅速に仕掛けを回収してエサの状態を確認しましょう。

良型の落ちハゼは、高級料亭などでも喜ばれる食材で、釣りたての新鮮なハゼは天ぷらはもちろん、刺身にしても絶品です。この味を体験すれば、次のシーズンの落ちハゼ釣りが待ち遠しくなることでしょう。

水中での仕掛けのイメージ

【誘いの方法】

これはテンビン仕掛けを使った誘いの例ですが、割り玉を使った一本バリ仕掛けでも基本は同じです。まず、オモリを着底させたら、続いて付けエサが確実に着底するまで少し間を置きます。ハゼは、頭上からゆっくり落ちてくるエサに興味を示すため、着底直後にアタリが出ることが多いです。このタイミングでアワセの準備をしておきましょう。もしアタリが出ない場合、根掛かりが少ない場所ではズル引きを、根掛かりしやすい場所では軽い小突きで誘いをかけると良いです。いずれの場合も、誘いを入れた後には、数秒間の「食わせの間」を取りましょう。

❶〜❸は、落ちハゼのアタリの例です。まず、❶ハゼがエサを発見すると、中央付近からくわえ込みます。次に、❷違和感がなければそのまま吸い込みます。この時、竿先に現れるアタリは小さく、わずかにモタれる程度です。ラインの緩みが変化することもあるので、これを見逃さずにアワセを入れるのが理想的です。❸モタレのアタリを見逃すと、ハゼがエサを食いちぎろうと首を振り、これが竿先に伝わって「ブルブルッ!」という明確なアタリになります。ただし、このアタリを感じた時には、すでにエサを吐き出されていることも多いです。

仕掛けの投入から取り込みまで

  1. 後方の安全を十分に確認した上で、オーバースローやサイドスローで軽く仕掛けをキャストします。一本バリ仕掛けの場合、着水時にラインの緩みをセーブすることで、ハリス絡みのトラブルを防ぐことができます。
  2. 確実に底を取ったら、余分なラインの緩みを巻き取ります。ハゼは頭上から落ちてくるエサに興味を示すため、着底直後のアタリに集中しましょう。数秒待ってアタリが出なければ、適宜誘いを入れていきます。
  3. 根掛かりの少ない場所では、ズル引きで誘うのも効果的ですが、成長したハゼはミノーやスプーンなどのルアーにも食いつくほど貪欲です。オモリで水底を叩いてアピールさせるのも非常に有効な手段です。
  4. 誘いを入れた後は、必ず数秒間の食わせの間を取ることが大切です。微妙な「モタレ」のアタリを捉えるためには、ラインを張りすぎず緩めすぎず、ラインのわずかな変化にも注意を払うようにしましょう。
  5. アタリを感じたら、確実に竿を立ててアワセを入れます。即アワセで掛からない場合は、ワンテンポ置いてから再度アワセを試してみましょう。魚が掛かったのを確認したら、一定のスピードでリールを巻いて引き上げます。
  6. 並べ釣りの場合は、最初に広い範囲を 探り、一尾釣れたら そ の 周 囲 を 集 中 し て狙う。竿は放置せ ず、マメに誘いを入 れたり、アタリを聞く ことが大切。並べ釣 りは、ハゼの居場所 を 見 つ け る 手 段 だ と心得よう

捌き方

大型の落ちハゼは、新鮮なうちにぜひ刺身で味わってみたいものです。ワサビ醤油でいただくのも良いですが、カルパッチョにしても風味豊かで楽しめます。

捌き方はこちらを参考にしていただき、

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を参考にして下さい。

参考元:日本の魚釣り、防波堤釣り入門、投げ釣り入門、さかな・釣り検索、波止釣り教室

まとめ

ハゼ釣りでは、イソメが定番で、特にアオイソメが使いやすいです。食いが悪いときには、ジャリメという柔らかいエサが良いでしょう。それと、大きめのハゼを狙うなら、モエビやブラックタイガーの切り身なんかも効果的です。エサの付け方としては、イソメは通し刺し、エビは尾っぽを少し切って針に通すと良いようです。

釣れる場所としては、河口の深いところや、カケアガリ、船が溜まっている場所が良いらしいです。特に潮の動きや天気が釣果に大きく影響するので、潮がよく動いている時間を狙って釣りに行くと良い結果が期待できます。夕方から夜にかけては、大物のハゼが狙いやすく、常夜灯がある場所などが狙い目です。

釣り方については、アタリがあったらそのエリアを重点的に攻めるのがコツらしいです。さらに、アタリのタイミングを逃さずに合わせることが大事だとか。それができれば釣果がかなり上がるそうです。

そして何より、釣りたてのハゼは天ぷらや刺身にすると超美味しい!これを知ったら、釣ったら絶対試してみたくなること間違いなしです。次のシーズンが楽しみになりますよ。

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