ヒラメを釣る方法には、船で行う「ライトタックル」や「泳がせ釣り」、砂浜や堤防での「ルアーフィッシング」、さらにドジョウを使った「タタキ釣り」があります。今回は、以前公開した「タタキ釣り」の内容を更新し、詳細に解説します。

特徴、分布
投げ釣りなどをして、釣れたキスにガブッとくることがあります。ヒラメはフィッシュイーターで、ムシエサの投げ釣りでは、たまにしか食いついてきません。ボートで釣れたキスを生かしたまま背掛けにして”泳がせ釣り”をすると、ヒラメがかなりの確率で食いついてきます。
特徴ですが、一般的に口がカレイとは逆に左側についているのがヒラメだと知られています。

釣り期は沖釣りと岸からの釣りを合わせれば、ほぼ周年つれます。
タタキ釣りとは
タタキ釣りの「タタキ」とは叩くことを意味します。
語源は、この釣りのルーツにあります。
南房総では、釣りサオが高価なため普及していなかった昭和30年代以前、竹やぶからモウソウ竹を切り出してサオを作るのが一般的だったといわれます。
全長10mもある竹を使い、これにドジョウを付けた仕掛けで水面をたたき岸ぎわにやってくるヒラメやスズキなどを釣っていました。この名残で、現在でもタタキ釣りと呼んでいるそうです。
狙えるフィールド
現在のタタキ釣りは、投げ釣りやルアーロッドを使うので、ヘビーウェイトのメタルジグ程の飛距離は出ないものの、ミノープラグなどヒラメが釣れる場所・シーズンなら、タタキ釣りでも十分狙う事ができます。
ミノープラグの解説です。
ミノープラグ 外見が小魚に似せてあり、リールを巻くだけでまるで生きた小魚のように泳ぐのが特徴。 ミノープラグはアクションや浮力・潜行深度(レンジ範囲)の違いによって、釣り場の様々なポイントを攻略することができます。 そのため、各メーカーから特定のポイントの攻略に最適化されたミノープラグが数多く出回っています。
出典: www.google.com
- 通常水深50~200mの砂底に棲息し、海水が下がってくる秋から接岸し始め、沿岸の浅い砂浜でも釣れるようになる。
- 4月~6月頃になると産卵を終えたヒラメが沖に帰るために浅場に残って捕食し体力を蓄える。
- 特に5月は大型のヒラメが釣れるベストシーズンです。
- 秋口までに多くのヒラメは沖に帰るが、エサが豊富なフィールドでは居つく個体もあります。
- 砂浜については、岩礁が点在している場所、砂浜から堤防が沖に伸びている場所などは釣れる可能性が高い。
- 急な砂底のカケアガリや海底のくぼみなどもヒラメが居つきやすいポイントです。
- 河口域や小河川が流れ込んでいる場所は、大体、砂泥になっているため小魚やハゼ類が多く生息していますので、好フィールドになりえます。
タタキ釣りの仕掛け

遠投が必要な時期やフィールドでは20~30号のオモリと投げサオの組み合わせが有利ですが、50m以内のポイントでは10~15号のオモリとシーバス用のルアーロッドの組み合わせを使われた方がいいかもしれません。
参考にして下さい。
- 投げ竿
- シーバス用ロッド
- リール中~大型スピニングリール
サオ
投げサオは、長さ4m前後、オモリ負荷30号が標準。ルアーロッドは、長さ11~13フィート(3.3~3.9m)、適合ルアーロッド56gが目安です。
リール
一般的な中型スピニングリールで対応できますが、できれば、レバーブレーキ付きリールがやり取りが有利です。遠投には投げサオ専用のリールがお勧めです。
ミチイト
ナイロンなら4~5号、PEなら1.5~2号が標準。小さなアタリや海底の変化をとらえるにはPE が有利です。同じ強度なら細くできるので、遠投に利きます。
先イト
PE使用時は、仕掛けと、中通しオモリによる摩耗を防ぐために、先イトを結節した方がいいです。5号程度のナイロンラインをふたつ折りにして軽くひねり、50~60cmのダブルラインにします。
接続具
ドジョウが回転してカリスやミチイトにひねりが入るのを防ぐため、ミチイト(先イト、ミチイト)の結節には4号程度のサルカンを使用します。ボールベアリングサルカンであればなおいいです。
オモリ
中通しオモリにミチイト(先イト)を通し、遊動式にします。ルアーロッドでは10~15号、投げサオでは20~30号が目安。潮の流れが速い時は、流れにくい小判型の中通しオモリも使われます。
ハリの付け方
ドジョウのハリの付け方3種

- 1は自作専用のハリを使う方法
- 2はハリスを結節した長軸バリを使う方法(比較的ポピュラーなハリの付け方)
- 3は小バリとパイプ(長さ1cm、径2mm程度)を使用した方法
※ヒラメがくわえるとドジョウがハリスの上部に移動し、ハリがむき出しになりハリ掛かりがよくなる。
ハリはドジョウを通し刺しにするので袖の長いハリ(オーナー/長軸ソイ)18号が使われる。小バリとパイプを使う場合は「カット真鯛」14号が使いやすいです。
専用バリの作り方

太さ1mmの握りイトを二つ折にしてひねり、3cmの長さにし、ハリ軸に木綿イトで締まります。最初にチチワ結びで締め込みます。

木綿イトでハーフヒッチを繰り返して、握りイトの軸を固定します。3cmほど編み込んだら、上から瞬間接着剤で固め、余ったイトを切ります。

完成。ハリ軸の上部が滑りやすい木綿イトや握りイトになっているので、エラや口の部分を固定するための木綿イトが縛りやすいのがメリット
※ハリ付けでイト通しを用意したいです。これはハリスをドジョウに通したり、エラの部分から木綿イトを引き出したりするときに必要になります。直径1mm程度のピアノ線の先をカギ状に曲げて作ります。
専用バリを使った方法

ドジョウの口からハリを刺し、肛門からハリの先を出します。注意点はドジョウを真っすぐになるようにすることです。

いったんハリをこき上げて、エラのところに来る部分に、長さ10cm程度の木綿イトを折り返して縛ります。

イト通しを口に抜き、木綿イトをエラの外に引っ張り出します。左右とも同じようにします。

ハリの軸をドジョウの口の中に戻し、両方のエラから引き出した木綿イトを首に回して2~3回締めます。

ドジョウの口が開いていると、水の抵抗を受けて抜けてしまうので、口が閉じるように木綿イトで縛ります。

余ったイトをカットして完了。使用する場合は握りイトの先端にハリスを通して、ユニットなどに結節
ハリスを直接結ぶ場合

ハリスを外掛け結びなどでハリに結節。ドジョウを刺したとき、ドジョウの目のあたりにくるハリスの位置にズレ防止のコブを8の字で作っておきます。

ドジョウの口からイト通しを刺して肛門に抜きます。ハリスの先をイト通しに引っかけ、口に抜いたら、ハリのふところがドジョウに当たるまでずらします。

1で作ったコブの下に木綿イトをチチワ結びで縛り、左右のエラに抜いてドジョウを縛って固定。最後に口を木綿イトを縛って閉じた状態にします。
小ハリを使ったエサの付け方

パイプとハリの間隔を調節できるよう、ハリの上に、ユニットでパイプ留めを作っておきます。パイプにはエラの部分を固定する木綿イトで結びます。

イト通しを使用してドジョウにハリを通したら、パイプにハリを通します。パイプに結んだ木綿イトを、イト通しでエラからぬき、ドジョウを固定します。

口を木綿イトで縛って完成。
ポイント

- ヒラメのエサとなる小魚などのベストフィッシュが集まりやすい、岩場の周辺を狙うのが基本です。
- 岩根の間にできる砂底の溝は、小魚の通り道になり、ヒラメも居つきやすいです。
- 湾曲した海岸線では、一番奥まったところの水深が深くなっているところが多く、沖からヒラメが入り込めやすいです。
- 防波堤があるところでは、防波堤にそって入ってくるケースが多いので、チェックはしておきましょう。
- 一ヶ所に粘らずどんどん移動しましょう。
漁港での釣り

ジグヘッドを使うと、ブラックバス狙いのワームの釣りと似たような感覚で楽しめます。ジグヘッドが着底したらイトフケを巻き取り、小刻みにサオをシェイクさせながら海底をはわせたリ、大きくサオをシャクリ上げてジグヘッドをリフトさせてから、小刻みなアクションを入れながら落とし込んだりして、積極的にエサの存在をアピールしましょう。
ジグヘッド

ジグヘッドは5~10gのものが使いやすいです。
ジグヘッドでのドジョウの付け方

こちらも参考にして下さい


さばき方と料理

ヒラメの料理、COOKPADで紹介されています。
こちらのサイトも参考にしてみて下さい

引用・参考元:さかな・釣り検索(つり人社)、さかな大図鑑(釣りサンデー)、日本の魚釣り
まとめ
ヒラメ釣りを紹介しました。
ヒラメはカレイのいない黒潮の通る南の外洋から北の海まで広い海域にいます。食味はマダイよりも高価で、背びれ、尻ビレの付け根の部分は縁側といわれ、珍重されています。