ヌカ床の作り方はある程度同じです。違うのは各家庭でのヌカ床の手入れの仕方、及び温度・湿度管理の仕方によって変わってきます。次に、手抜きをしてなった現象について解決法を紹介します。
ヌカ床を作る
ヌカ漬けは家庭で簡単に作ることができる発酵食品です。ぬかに含まれる乳酸菌により、腸内環境を整える働きを活発にし、肌荒れの原因となる便秘解消を防ぐ効果があります。
ヌカ床は生き物のようなもので、ヌカの中の乳酸菌のバランスを気つけなければいけません。そのためにも常にかき混ぜることで新鮮な空気を取りくむようにしなければいけません。
美味しいヌカ漬けを作るためにも、常にヌカをかき混ぜ、乳酸期の働きやすい状態にする必要があるのです。
ヌカ床を作る手順と材料
ヌカ床を作るための容器を準備します。
容器はフタ付きのプラスチックの容器か、蓋つきの陶器の入れ物を用意します。
【材料】
- ヌカ 1キログラム
- 塩 100~130グラム
- 昆布 乾燥昆布ですので大体の目安で、3~5センチくらいの大きさ2~3枚
- 唐辛子 1~2本
【作り方】
- 水 ➡ ヌカと塩、昆布が入った状態で水を入れます。
- 水を入れてヌカを混ぜ、ヌカが指の間から出てくる程度の柔らかさにします。
- 塩入のヌカと水が混ざりましたら昆布と唐辛子を入れます。
捨て野菜を入れる
この捨て野菜を入れなければ、ヌカ漬けの風味がなくただ塩辛いばかりで全く美味しくないので忘れずに入れるようにしましょう。
捨て野菜について説明します。
通常、捨て野菜とは、キャベツの芯とかキャベツの上の葉とか、人参のヘタの部分とか、ナスのヘタなど使わない部位のことをいいます。
この捨て野菜の役目はヌカ床を醗酵するために必要な栄養分とか水分が補給され発酵が促進されます。
捨て野菜を取り出す目安ですが、野菜がシンナリしてきましたら取り出します。
これを2~3回繰り返します。1週間位繰り返しますとヌカ床も安定し美味しいヌカ漬けを食べられます。
本格的につける
この後、野菜を本格的につけていきます。
キュウリなどは表面に塩をまぶしてヌカの中に入れ、ナスはヘタの手前まで4等分になるように包丁の刃を入れ、塩をまぶしてヌカの中に入れ、ヌカをかぶせます。
取り出すのは2日目に取り出します。
取り出した後必ずヌカ床をかき混ぜます。
かき混ぜる回数は常温の場合、1日1回混ぜます。
混ぜ方
混ぜ方を手抜きすることで白いものが中の外側につくようになります。その状態をさらに放置しますと全体的に白っぽくなります。
カビの見分け方として、産膜酵母とカビについてこちらをご覧ください。
これは産膜酵母というもので、ヌカ床に普通にいる酵母菌で、ヌカ床の状態がいい時に出ます。
産膜酵母の画像とカビの画像
産膜酵母の対処方法
- うっすらと白い程度でしたらそのまま混ぜても害はありません。
- ヌカ面の全面にできた場合はスプーンやヘラでとりのぞきます。
産膜酵母の場合、影響はないとわかっていても気持ちがいいものでありませんので、
できるだけ早く取り換えた方がいいと考えます。
他にヌカ面に出るものとして全体的に黒く(灰色)なることがあります。これは表面が空気に触れると“ヌカ”が酸化して黒っぽくなるからで害はないです。
ヌカ床の状態での対処方法
- 水分が多い時 ➡キッチンペーパーを利用して水分をとる
- 塩分が少ない時➡3~4回つけた時はヌカ床を休ませる意味で、小さじ1杯の荒塩を入れてかき混ぜ3日ほど休ませます。
- ヌカ床の温度が高い➡冷暗所に保管、保存してください
ヌカに生えたカビの対処
- カビの種類にはオレンジ色のカビ、緑と白のカビ、小さいピンクのカビがあります。
- カビが出た場合は、ヌカを取り除き最初からやり直しすることをお薦めします。
- 容器は綺麗に洗ったのち天日に当て殺菌するか、中の水気をとってからリキュール酒で拭けばいいでしょう。
季節ごとにつける野菜
季節ごとに付ける野菜を例としてのせていますが、ほかにもありますので工夫して漬けて下さい。
- 春➡キャベツ、アスパラ、セロリ、玉ネギ
- 夏➡キュウリ、ナス、パプリカ、ゴーヤ
- 秋➡レンコン、ごぼう、みょうが、人参
- 冬➡カブラ(及び葉)、大根(及び葉)、ブロッコリー、カリフラワー
保管場所、冷蔵庫と室温保存について
普通、ヌカ床の管理は室温と思われますが、冷蔵庫でもできます。
冷蔵庫保存のメリットはヌカ床を毎日かき混ぜる必要もなく常温でつけるよりも手間がかかりません。庫内保存の場合、漬け込む時の発酵をある程度おさえながら、熟成させることができます。
室温保存の場合、常温(25度)でつける場合は乳酸菌等の活動が活発になるため、ヌカ床の底から毎日かき混ぜなければいけません。
ヌカ漬けの効果、注意点
どんな栄養がある?ぬか漬けがもたらす効果とは
ぬか漬けは、栄養豊富で乳酸菌たっぷりの発酵食品。ここではぬか漬けの栄養素について、ご紹介したいと思います。ぬか漬けに含まれる主な栄養素
酵素 新陳代謝の促進、ホルモンバランスの調整
炭水化物 エネルギー源となり、集中力の維持に繋がる
タンパク質 人の体の15~20%を構成しており、栄養素の運搬を担う
食物繊維 整腸効果、血糖値上昇の抑制、コレステロール濃度の低下
カルシウム 骨や歯を生成
心臓の筋肉や脳の神経細胞の働きをコントロール
ビタミンA、B群、E 皮膚と粘膜の新陳代謝を促進、血行の促進、ホルモンバランスの調整、老化防止
植物性乳酸菌 整腸作用、便秘改善
中には、ぬか漬けにすることで含有量が10倍以上にもなる栄養素もアリ!食材をそのまま食べるよりも、効率良く栄養を摂取することができるものもあります。ぬか漬けを食べて美味しく健康に!
ぬか漬けには、腸内環境の改善や代謝の促進などの効果が見込まれ、腸内環境の向上によって美肌効果や健康の維持も期待できます。
但し繰り返しますが、塩分が多く含まれているので食べすぎは禁物!
1日あたりの食塩相当量の目標を超えないよう、食べる量や塩抜きの工夫をしながら、ぬか漬けで健康な体を手に入れていきましょう!
まとめ
ぬか漬けは年中、季節の野菜を使って漬ける事ができ食事の箸休めに食べたり、また、酒席でも食べたりします。食べ方について注意していただきたいことは、塩分が濃いため食べ過ぎには気を付けてください。
【引用元・参照元】
- カビについては「meshi Lab.」から引用しています。
- 作り方は備忘録として残していたものを公開しています。