毎年、花粉症で悩まされている方にとって、イヤなシーズンが始まる。ニュースなどでは、2023年春の花粉の飛散情報は例年並みといわれる。仮に例年並みだとしても同じ対策でいいのだろうか?何かいい方法はないものだろうか・・・

花粉の種類はどんなものがあるか
花粉症には季節によって違うという事をご存じだろうか?
花粉症の花粉には、春には春の原因となるもの、秋には秋の原因となるのものがあります。
春の花粉症の原因は、スギ花粉を筆頭に、ヒノキ、ハンノキ、シラカンバ(シラカバ)などの樹木の花粉があります。
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秋の花粉症の主な原因は、空き地などに繁殖する雑草で、キク科のブタクサやヨモギ、アサ科のカナムグラ、イネ科のカモガヤが代表的なもの。 これらの草が開花期を迎える9~11月に花粉が飛散し、花粉症を引き起こします。
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地域別カレンダー
『北海道エリア』

『東北エリア』

花粉を引き起こす植物

ハンノキの花粉は、春に飛散する微細な粒子で、直径は約10〜20μmです。形状は球形で、表面はしばしば凹凸があります。花粉は風によって広範囲に運ばれ、アレルゲンとして知られ、特に花粉症の原因となることがあります。ハンノキの花粉は、特に3月から4月にかけて多く飛散します。

スギ花粉は直径約20μmの微細な粒子で、淡黄色から黄緑色をしています。主に冬から春(2月〜4月)に飛散し、風によって広範囲に運ばれます。軽量で飛びやすく、花粉症の主要な原因となるアレルゲンです。多くの人に影響を与え、特に春先に症状が悪化することが多いです。

ヒノキ花粉は直径約15〜25μmの微細な粒子で、淡黄色から黄緑色をしています。主に春(3月〜5月)に飛散し、風によって広範囲に広がります。アレルゲンとして知られ、特に花粉症の原因となることが多く、症状を引き起こす人が多いです。また、ヒノキの香りはリラックス効果があるとされます。

シラカンバの花粉は直径約15〜25μmの微細な粒子で、球形をしています。主に春(4月〜5月)に飛散し、風によって広範囲に広がります。アレルゲンとして知られ、特に花粉症の原因となることが多いです。また、シラカンバの花粉は他の樹木の花粉と混ざりやすく、症状を引き起こす要因となります。

イネ花粉は直径約20〜30μmの微細な粒子で、主に夏から秋(7月〜10月)に飛散します。色は淡黄色で、風によって広範囲に広がります。稲作の盛んな地域では特に多く、アレルゲンとして知られ、花粉症の原因となることが多いです。水田の近くに住む人々に影響を与えることが一般的です。

ブタクサの花粉は直径約20〜30μmの微細な粒子で、形は球形または楕円形です。主に夏から秋(8月〜11月)に飛散し、風によって広範囲に拡散します。アレルゲンとして知られ、特に花粉症の主要な原因となります。ブタクサは雑草として広く分布しており、都市部でも見られるため、多くの人に影響を与えることがあります。

ヨモギの花粉は直径約20〜30μmの微細な粒子で、形状は球形で、表面は粗い質感を持っています。主に夏から秋(7月〜10月)に飛散し、風によって広範囲に広がります。アレルゲンとして知られ、特に花粉症の原因となることが多く、都市部や農村部で広く分布しているため、多くの人に影響を与えます。

カナムグラはアサ科の一年草で、高さは1〜3メートルに成長します。茎は直立し、鋭い棘があり、葉は大きくて細長いです。夏から秋にかけて小さな緑色の花を咲かせ、風によって花粉を飛散します。湿った場所や河川敷に生育し、繁殖力が強く、雑草として扱われることが多いです。栄養価が高く、動物の餌としても利用されます。
注意すべき「秋の花粉症」についてこちらをご覧ください
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※花粉症を引き起こす植物はさまざまで、植物の種類ごとに花粉症の症状は違うため、事前に確認して対策を立てておきましょう。
引用元:日本花粉学会会誌. 2020; 65(2): 55‐66. より改変
対策と方法
参考元:2023/01/30 09:00 ウェザーニュースより抜粋
草間かほるクリニック(東京・麻布十番)の草間香院長の談より
「花粉症は、スギなどの花粉が鼻などの粘膜から体内に入って起こるアレルギー反応です。免疫機能は、体に細菌やウイルスなど有害な異物が入ったときに退治するものです。ところが本来有害でないはずのものを攻撃してしまい、体にとってよくないことが起きるのがアレルギー反応です」(草間先生)
腸内には、約100兆個もの細菌が棲んでいます。よく善玉菌、悪玉菌などといいますが、腸内細菌は数百種類以上あり、それぞれが集団となり競いあっています。これが『腸内フローラ(腸内細菌叢)』で、食べ物の消化に役立つほか、免疫機能を助けたり、ホルモン分泌に影響します。
手軽にできるのが、食事で納豆やヨーグルト、味噌、漬物といった発酵食品を選ぶこと。これらは乳酸菌やビフィズス菌などの善玉菌を多く含みます。また、キノコ類や海藻類、野菜などは、善玉菌のエサとなる食物繊維が豊富です」(草間先生)
昔ながらの日本の家庭料理には、こういった食材がたくさん使われていました。
「腸内フローラは、肥満や糖尿病、動脈硬化、認知症など、様々な病気との関連性が解明されつつあります。腸によい生活は、花粉症対策だけでなく健康に生きるために役立つものです」(草間先生)
食事だけでなく、疲労回復やストレスの解消、十分な睡眠など、心がけていきましょう。
まとめ
花粉症の症状は、目、鼻、のど、とさまざまところに症状が出ます。重症度になれば、病院に行き症状に合った治療を受けなければいけません。軽度あるいは、中等度以上であれば、複数の薬を組み合わせて飲まなければいけません。できれば、花粉症がピークになる前に「草間かほるクリニック(東京・麻布十番)の草間香院長の談」にありますように、事前に腸内環境を整え花粉症に罹らないようにしましょう。