トマトの栽培

Alt属性 家庭菜園

トマトは家庭菜園において非常に人気が高い野菜です。この野菜を植える最適な時期は4月下旬から5月上旬ですが、この時期に植えるためには、まだ肌寒い季節に種を蒔いて苗を育てなければなりません。そのため、市販されている苗を購入して植えるのが一般的です。

出典:写真AC

トマト栽培のポイント

苗を自分で育てる場合は、育苗箱に種を線まきし、発芽後、葉が重なりすぎないように間引きしてスペースを確保します。真葉が現れ始めると、それを3号鉢に移植する時期になりますが、深く植えすぎないよう注意しましょう。さらに、葉同士が触れ合わないように、株間を適切に取ります。


ミニトマトの苗を購入した場合、小さくても直ちに植え付けて構いません。大玉トマトの苗を購入し、それが3号鉢に植えられていた場合は、より大きな4号鉢に植え替えて成長させます。本葉が8~9枚になり、1~2の花が咲いたら、植え替えのタイミングです。

【畑の準備について】

植え付けの1週間ぐらい前に、畝を作ります。畝の中央に20cmくらいの溝を掘り元肥えを施します。

目安ですが、1株当たり施します。

  • 堆肥 3~4握り
  • 油粕 大さじ4杯
  • 化成肥料 大さじ2杯

【花を見てから植え付ける】

実のなり方(花のつき方)には規則性があります。成長するとともに次々に花を咲かせ、実を結びますが、すべての花が最初の花と茎に対して同じ側につきます。

ですから、トマトの苗を植え植えつける時は、花の咲いている側を手前(通路側)に向けて植えれば、実が手前になり、収穫が楽です。

【合掌式支柱がトマトの定番】

トマトは自然に任せると茎が地面に傾くため、しっかりとした支柱を使って茎を支える誘引作業が必要です。実が育ち、重さが増すにつれ、その重量を支えるためには、頑丈な合掌式の支柱が一般的に推奨されます。


一方で、中玉トマトやミニトマトのように果実の重さが比較的軽い場合は、直立式の支柱でも十分対応可能です。これにより、植物が健康に成長し、実をしっかりと支えることができます。

【わき芽は指でつまんでウイルス病を防ぐ】

若いわき芽は、成長する前に指で摘み取ります。はさみを使用すると、植物の汁が出てウイルスが伝播しやすくなるため、この方法が推奨されます。この作業は、晴れた日の日中に行い、切り口が素早く乾くようにすることが大切です。


トマトにはトマトモザイク病、トマト黄化えそ病、トマト黄化葉巻病など、多くのウイルス病が存在します。これらは主にアブラムシなどの吸汁性昆虫によってウイルスが伝えられるため、効果的な防虫対策を行うことが重要です。

【雨よけが病気をよぼうし、実を甘くする】

近年、家庭菜園でトマトを育てる際には、雨除けの設置が一般的になってきました。雨除け栽培は、病気の予防や裂果の発生を減らすだけでなく、水分のコントロールを通じて果実の糖度を高め、より甘いトマトを収穫するためにも有効です。

【カルシウムが大好き】

カルシウムは全ての植物にとって不可欠な栄養素であり、カルシウムを特に多く必要とし、不足すると症状が現れやすい植物を「好カルシウム植物」と称します。トマトはこのグループに属し、カルシウム不足により、茎の先や新しい葉の先端が枯れたり、果実に尻腐れを起こすことがあります。


しかし、これらの欠乏症状が見られたからといって、すぐに石灰を施用するのは適切ではない場合があります。土壌に石灰が充分に含まれていても、土壌が乾燥している場合、植物はカルシウムを吸収できず、欠乏症を引き起こすことがあります。


そのため、雨が少なく土壌が乾燥している状態では、適量の水やりを行うことが、植物の健康維持には非常に重要です。

【ホルモン処理は1度だけ】

ホルモン剤(例えばトマトトーン)の使用時には、開花した花房約3個に対して霧吹きで均等に散布します。


ホルモン剤を重複して使用すると問題が生じるため、一度処理した花房には再散布を避けることが重要です。これを管理するために、食用の色素を使って処理済みの花房に印をつけておくと良いでしょう。


ホルモン剤を使わない場合も、効果は多少低下しますが、花首を軽く叩いたり、筆で受粉作業を行うことで受粉を促すことが可能です。

【トマトの大敵、オオタバコガ】

トマトの若い実に円形の穴が開き、内部が荒らされている場合、その原因はオオタバコガの幼虫によるものです。


これらの幼虫は茎を内部から食べ進み、時には茎の上部を枯れさせることもあります。幼虫は緑色で、成長すると長さが4~5cmに達します。


幼虫への対策としては、若いうちに殺虫剤を散布するか、被害を受けた果実を切り取り処分することが効果的です。


また、卵は新しい葉の近くに置かれることが多いため、摘み取ったわき芽などを植物の根元に捨てないよう注意が必要です。

合掌式支柱の作り方

動画を参考にして作ってください。

動画にはありませんが、テープやひもは切らずに連続して縛ると支柱が前後に動きにくくなります。

支柱が立ちましたら、トマトの植えつけをし、苗が倒れないようにすぐに支柱に誘引します。最初にご説明しましたが、花房を畝の外側に向けて植えて下さい。後から出る花房もこの向きになります。

受粉・着果

トマトの花は、雄しべと雌しべを持つ両性花であり、同一花内での花粉の柱頭への受粉によって果実を結実します。家庭菜園で栽培する際には、自然の力を借りて、花を手で振るったり、支柱を軽く叩いたり、筆で花の中心をなでるなどして受粉を促す手法が用いられます。特に大玉トマトのように実付きが悪い品種や、低温や日照不足の条件下では受粉が難しいため、着果促進のための処理を施すと良いでしょう。

着果ホルモン処理の方法

若い芽に影響を与えないように配慮しながら、各花房に1~2の花が開花した時点で、霧吹きを用いて軽く1~2回散布します。一度の散布で、約5~6個の果実に効果を期待できます。

受粉・着果のポイント

開花が早い段階や、低温環境にさらされた花に対して、着果ホルモン剤を適用し、実の着きを確実にし、果実の成長を促進します。株数が少ない場合には、開花日の朝、支柱に振動を加えることも効果的な方法です。

誘引・芽かき・摘芯・摘果

誘引の方法は、支柱を使う方法とっ紐で吊る方法、キュウリネット使う方法があります。こちらの動画参考にして下さい。

出典元:やまむファーム

わき芽を取り除かないと、茎葉が過剰に茂ってしまい、花芽の形成が困難になり、また通風も悪化します。そのため、葉の付け根から生えてくるわき芽は、定期的に除去する必要があります。


はさみで切ると樹液を通じてウイルス感染のリスクがありますから、手で摘み取ることが基本です。わき芽を摘む際は、切り口が迅速に乾燥し、傷口が早く回復するよう、晴れた日の午前中に作業を行うことが推奨されます。

摘芯について

摘芯
主茎をどこまで伸ばすか(何段目まで収穫するか)を決めたら、着果目標の最上段の花房の上に2〜3枚の本葉を残して、その上の先端を摘み取ります。これにより、株が充実して実に養分が届きやすくなります。

収穫果房数は、4〜6段が一般的。

トマトの花房の付き方
トマトの花房は、本葉8葉から9葉に最初の花房がつき、その後は3葉おきに花房をつける規則性があります。

また、この頃になると、株の下の葉は役目を終えているので、下葉かきも行っておきます。第1果房より下の葉をすべて取り除くことで、風通しと日当たりがよくなり、病気予防にもなります。

摘果
大玉トマトの場合は1個1個の実を充実させるため、1房につく実の数を4〜5個に制限します。

それ以上に付いている場合は、果実がピンポン球くらいの大きさになったタイミングで、小さい実や形の悪い実を摘み取ります。

出典: ymmfarm.com

出典元:やまむファーム

追肥・薬剤散布

薬剤の散布はできるだけ早期に実施し、追肥としては、1株につき化成肥料を大さじ1杯、油粕を大さじ2杯を施すのが良い方法です。追肥は、初めての果実が肥大するのを確認してから行います。また、梅雨の時期には疫病の発生リスクが高まるため、予防のためにも薬剤散布を早めに行うことが重要です。

  • 第1回目➡一番果がゴルフボール大に肥大したころ
  • 第2~3回追肥➡1回目以後20日おきくらい

収穫

開花後60日(夏は35日)くらいで色づきます。完熟させてから収穫します。

連作障害について

連作障害とは、同じ種類や同じ科の野菜を連続して同じ場所で栽培することで起こる問題で、以前栽培した野菜からの害虫や病原菌、野菜が根から分泌する特有の物質が土中に蓄積されたり、土の栄養バランスが極端に偏ることを指します。


特にトマトやナス、ジャガイモ、ピーマンなどナス科の野菜を栽培した後は、その地での栽培を3~4年間休むことが推奨されます。しかし、家庭菜園のように栽培スペースに制限がある場合や、市民農園で前年の作物の配置が不明な場合は、この原則に従うことが難しいことがあります。そのような状況で有効な対策の一つが、接ぎ木苗の利用です。病気に強い野生種を台木に用いた接ぎ木苗は、連作障害の影響を受けにくく、成長や結実が促進され、寒さにも強いという利点があります。

ほかにコンパニオンプランツを使う方法もあります。

トマトと相性のいい野菜には次のようなものがあります。

コンパニオンプランツ 効果
ニラ 根を絡ませるように混植することで、ニラの根に繁殖する拮抗筋が「萎凋病」などの土壌病害を防ぐ。(トマトには根が浅く伸びる葉ネギよりも、トマトと同じように根が深く伸びるニラが合う。)
ニンニク ニンニクの後作としてトマトを植えると、「青枯病」などの連作障害が予防できる。(ニンニク収穫前にあらかじめトマトを植え付け。)
バジル バジルの香りがトマトにつく「アブラムシ」などの害虫を忌避
マリーゴールド 「センチュウ」を抑制する
ラッカセイ ラッカセイの根に付く微生物の働きで、追肥をしなくてもトマトに養分が供給されてよく育つ。また、ラッカセイが表土を覆ってマルチ代わりになり、雨の泥の跳ね返りを防ぎ、土中の水分を一定に保つ。

出典: ymmfarm.com

連作障害でお困りでしたら参考にしてみて下さい。

以上でトマトの栽培についての説明は終わりです。

参考文献:家庭菜園大百科、野菜作り虎の巻、おいしい野菜作り、やまむファーム

まとめ

トマトはビタミンCに加え、カロテンも豊富に含まれ、生食から調理、加工用にも使われ人気の高い野菜でもあります。家庭菜園でもダントツの人気を誇る野菜、トマト栽培されては如何でしょうか

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