サツマイモの植え付け~収穫~保存、そして身体にいい食べ方

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サツマイモはジャガイモ同様、やせ地でもよく育ち、収穫量は多い作物です。このサイトでは「植え付け~収穫~保存」について解説します。最後に身体にいい食べ方のリンク先をご紹介します。

出典:写真AC

栽培方法

サツマイモは、高温と乾燥に強く、関東ローム層などの火山灰を好みます。生育温度は16~35℃で、イモの肥大には20~30℃が適しています。4~5月頃から、束で出まわるイモの蔓苗を購入して植えつけます。蔓苗は、茎が太くしなやかで、葉が5~6枚ついて節間が短い、しっかりした新鮮な根を選びます。葉がしなびていても構いませんが、下葉が黄化した苗や根がついた苗は避けましょう。

通気性は、排水性がともによい場所を深く耕し、畝をかまぼこ形に土を盛った、20cm程度の高畝にします。マルチを張ると、地温が上がり、土の通気性が保たれて、早堀りをすることができます。透明なフィルムを使うと、夏の地温が上がりすぎるので、黒色を選びます。黒のフィルムは雑草防止にもなるので、一石二鳥です。

植えつけは、畝の上から10cm程度の穴を掘り、苗を寝かせるか斜めに入れるかにして、茎の部分のみ土に隠れるように植え付けます。植え付け後は、強い日差しや風に当たったりすると、苗が根づかずに枯れてしまう事があるので、曇りの日か夕方に行います。

肥料の与えすぎ、蔓ぼけに注意

サツマイモは、やせ地でも収量のある救済作物で、窒素肥料を多く与えすぎると、茎葉ばかり茂ってイモは太らない「蔓ぼけ」の状態になります。前年にほかの野菜を作って、じゅうぶんに肥料を使った畑では、無肥料で育てましょう。その場合は生育の状態を観察し、葉の色が薄くて成長が悪い場合には窒素とカリ肥料を追肥します。カリはイモの肥大に必要な肥料です。肥料は窒素が多い場合に、カリが少ないと蔓ぼけになりやすいので注意しましょう。

畑以外でサツマイモを作る方法

畑ではかなり広い面積を取るサツマイモですが、大きな袋を使って育成する「袋栽培」もできます。袋は、麻袋など通気性に優れたものを使います。50リットル程度の麻袋では、用土油粕30gと草木灰50gを混合して植え付けます。水やりは土の表面を掘ってみて、白く乾いたところに行います。

収穫から貯蔵

サツマイモは寒さに弱いため、霜が降り始める前には、収穫を済ませましょう。サツマイモは収穫から2~3週間後の方が甘みが増してきます。

貯蔵する場合は、晴れた日の午前中に彫り上げ、畑に半日干して表面をかわかします。堀り上げる際は、蔓につながったイモを外さずに、つながったままにしておきましょう。鍬などで傷つけてしまったイモや、蔓から外れたイモは、貯蔵せずに、早めに調理します。

サツマイモの貯蔵温度は13℃で、湿気の多い環境を好みます。保存するイモが少量の場合は、新聞にくるみ、断熱効果のある発泡スチロールの箱に入れ、室内に保存しましょう。

イモが多量にある場合は、土に埋めて保存する方法もあります。排水のよい場所に、深さ60~80cmの穴を掘り、蔓をつけたままのイモを入れます。イモの上にわらや籾殻を敷き、さらに雨水がたまらないように、山状に土を盛り上げることが大切です。理由は、そのままにしておくと、水がしみ込んでしまうからです。

土の中に貯蔵したイモは、翌年の春まで掘らずにしておきます。途中で掘り起こすと、穴に冷気が入ってしまうため、埋め戻しはできません。

栽培のポイント

以外に見逃すポイント5項目‼

高畝にしてイモを太らせる

水はけがよい環境にし、イモをじゅうぶに太らせるため、かまぼこ形になるよう約20cm土を盛って高畝にします。

サツマイモは土壌酸度への反応が鈍く、pH5.0~7.0の広い範囲で生育するので、石灰を施す必要はありません。また、肥料分が多いと茎葉ばかり茂ってイモが太らない「蔓ぼけ」になります。前作にはほかの野菜をじゅうぶんな肥料を施して育てていた場合は、無肥料で構いません。

畝幅は1mとってよく耕します。それから堆肥は500g/㎡、化学肥料 30g/㎡をまき、よく耕します。

畝には、保温と雑草対策のため、黒マルチフィルムを張り、周囲に土を盛って風で飛ばないようにしておきます。

植え付け前日に水を吸わせる

植え付け前日には、苗の切口をバケツなどに付けて水を吸わせておきます。

畝の中央に10cmの穴を掘ります。葉が多くついている長い苗ならば、横に寝かせた状態で、また、葉の少ない短い苗ならば、斜めにして、茎の部分のみ、土をかぶせて植えつけます。株間は約30cm取ります。

日差しが強いと苗が痛むので、曇りの日か夕方に植え付けます。

日差しや風から苗を守るためにベタがけをする

植え付け直後の苗を、強い日差しや風から守るため、1~2日、不織布を畝にベタがけにするとさらに万全。不織布を畝にかけ、周囲に土を盛って、風で飛ばないようにします。

ハスモンヨトウなどの幼虫の食害に注意

サツマイモは丈夫で、基本的にあまり病害虫の心配はありません。しかし、ハスモンヨトウの幼虫は大食いで、株が小さいうちは被害が大きいので、チェックを怠らないようにします。

また、連作ができるサツマイモですが、ネコブセンチュウ、ハリガネムシ、コガネムシなど、土の中で活動して被害を与える害虫が出始めたら、次回からは作る場所を変えた方がいいでしょう。

菜園の病害虫につきましてはこちらをご覧下さい

収穫は畝の周りから堀り上げる

10月上旬に、畝が盛り上がってきたら、いよいよ収穫です。気温が5℃以下になると、イモがダメになりますので、それまでに収穫を済ませましょう。

まず、鎌で地表に広がっている蔓を切り取ります。この時、樹液が服につくと洗っても落ちないので、汚れてもいい服で行いましょう。

株から30~40cm離れたところに鍬やスコップを入れて引き抜きます。

貯蔵する時は、傷のついていないイモを選び、蔓からイモを外さない状態で保存します。

身体にいい食べ方

サツマイモは焼いても蒸しても美味しいですが、サツマイモには、たくさん栄養が含まれ、美容にも大変いいです。身体にいい食べ方については「サツマイモは救済作物から美味しいおやつへ変化、そして、素晴らしい効能」に書いています。もしよろしければ、参考にしてみて下さい

こちらも参考にして下さい

サツマイモは救済作物から美味しいおやつへ変化、そして、素晴らしい効能
サツマイモはジャガイモ同様、やせ地でもよく育ち、収穫量が多いことから幾度となく人々を救ってきた歴史があります。例えば、享保の大飢饉(1732年)では、西日本一帯に大凶作に見舞われたことがありました。飢えで、多くの死者が出る中、サツマイモの栽培がすでに広まっていた長崎、薩摩では餓死者は出なかったといわれます。そのことから、救済作物としてサツマイモが注目されるようになり、全国的に広まりました。栽培が広がるにつれ、研究が進み、従来のサツマイモより甘い品種が発見され飢饉食から美味しいおやつへと変わりました。

引用・参考元:家庭菜園大百科、おいしい野菜作り、野菜作り50の育て方のコツ、おいしい野菜作り80種

まとめ

サツマイモはジャガイモ同様、やせ地でもよく育ち収穫量も多いです。サツマイモは身体にいい栄養素がふんだに含まれ、美容にも最適です。

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