これから「家庭菜園」をされる人の為の畑作業の基本を解説

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農業で従事されている方にとってすべて把握されている内容ですが、初めて家庭菜園を挑戦される方にとっては未知の領域で戸惑う事が多いと思います。このサイトでは、基本的な10の手順をご紹介します。

出典:写真AC

菜園を作る場所

野菜作りによい場所は日が当たり、水はけ、風通しがよい所です。庭の一部を菜園に利用する場合は難しいものですが、少しでも良い状態に近づくように改善する一方、その条件下で耐えられる種類を作るなどの方法を考えることも必要です。

【半日は日が当たる場所に】

すべての植物は太陽の光を受けて光合成を行い、成長するのですから、菜園の日当たりが悪いと野菜の成長は悪くなります。樹木から離れた場所で、できるだけ半日以上、日が当たるところを選ぶようにしましょう。

【日当たりがよくない場所では】

葉菜はそれほど多くの養分を必要としないので半日陰でも栽培できます。また、木陰など、弱い光線しか届かない場所では、ミツバ、フキ、セリ、ショウガなどが栽培できます。

【湿りすぎ、乾き過ぎる場所】

ほとんどの野菜は90%前後が水分で、土地が乾くと育ちません。また、水はけが悪ければ、水分は十分でも土中の空気が不足して、根が伸びなくなります。低地や粘土質の土は水はけが悪く、反対に砂質の土や火山灰は保水力が劣り乾燥します。野菜をうまく育てるには、水はけと保水をよくしなければいけません。

【水はけが悪い時の対策】

  1. 高畝にして、周りに排水用の溝を作る
  2. 団粒構造の土にして、余分の水がはけるようにします。

団粒構造についてはこちらをご覧ください

【乾きやすい場合の対策】

  1. 平畝にして水分を逃げにくくする。
  2. 堆肥などの有機物を多く入れて、団粒構造の土にし、保水力をよくする。
  3. 水が地表面から逃げるのを防ぐために、わらや刈り草(種の付いていないもの)、ピートモスなどや、ビニールやポリフィルムを畝に敷きます。(マルチング)

畑作業の基本

畑の土づくり

野菜作りにもっとも重要なのはよい土、と言っても言い過ぎではありません。畑の土をよくするには、腐葉土や堆肥などを入れて耕し、時間をかけてよくしていく必要があります。また、粘土質や砂質の土であれば、土壌改良材を入れて、ふかふかの団粒構造の土にします。

毎年使いたい土づくりのための資材

  • 野菜がよくできる土なら➡堆肥2~4kg
  • 粘質の土なら➡堆肥2kg、川砂もしくは、バーライト5リットル程度
  • 砂質の土なら➡堆肥4kg、バーミキュライト1~2リットルないし赤土5リットル程度

酸度調整

土壌の酸度は、一般にpH6.0~6.5の微酸性が野菜の生育に適しています。雨が降るとアルカリ分が流亡するので、日本の土はもともと酸性に傾いています。そのため、苦土石灰などを散布する必要があるのです。散布と耕起を繰り返し、その都度pHを測定しながら、6.0~6.5になるまで散布しましょう。耕起には、通気性や排水性をよくする効果があります。ただし、石灰があまり必要のないジャガイモなどもあり、野菜によってふさわしい酸度は異なるので注意しましょう。

種まき

種から育てる場合、種のまき方には畝全体に種をばらまく「ばらまき」、条状にまいて間引きが比較的楽に行える「条まき」、一定の間隔で(株間)で1ヶ所に数粒ずつ種をまく「点まき」(大形の野菜に向く)があります。コマツナやほうれん草は条まき、ダイコンは点まきなど、野菜の種類に合った時期に、ふさわしい方法で種をまきます。

間引き

畑に直まきした野菜が発芽した後、生育の悪い株や、病気や害虫の被害を受けた株を抜く「間引き」という作業を数回に分けて行います。健全な株だけ残し、最終的にその野菜に合う株間にしていきます。

植え付け

種ではなく、苗を畑に植え付ける移植栽培の場合、畝に植え穴を掘り、たっぷり水を注ぎます。水がひいたら苗を植え付けて土を軽く押さえて、再び水を与えます。野菜の種類にふさわしい株間を取ることと、根鉢を崩さずに植え付けることがポイントです。

支柱立て・誘引

果菜類に属するウリ類(キュウリ、ニガウリなど)やマメ類(エンドウ、インゲンなど)トマト、ナス、ピーマンなど、蔓が大きく伸びる野菜や、実をつけると重みで倒れてしまう野菜には支柱を立てます。そして、茎や蔓を支柱やネットに絡ませていくことを「誘引」と言います。

支柱に誘引することで収穫がしやすくなり、風通しがよくなって病気や害虫の発生が減り、防除が楽になります。収穫が多くなるなどの効果があります。

整枝

整枝は、野菜の生育を調整して収量を高めるための技術です。茎の先端を摘み取る「摘芯」や、葉のつけ根から出るわき芽を摘み取る「わき芽かき」などがあります。整枝をするには、その野菜の着果習性をよく理解することが必要です。

追肥

野菜の養分吸収量は、株が小さいうちは少なく、育つに従って徐々に多くなる傾向があります。そのため、最初から必要な分の肥料をすべて元肥で施すと、雨による流亡などでむだが出てしまいます。そこで、生育状態に合わせて数回に分け、肥料を数回に分け、肥料分を追加します。追肥の時期や回数は野菜の種類によって異なりますが、タイミングを逃さないように注意しましょう。

追肥作業と同時に行うのがよいのが、中耕と土寄せです。中耕は、条間や畝間を軽く起こすことにより、土の中に酸素を入れて通気性をよくします。土寄せは、ほぐした土を株元にていねいに寄せて、株の倒伏を防ぎます。また、雑草を防ぐ効果もあります。

受粉

果菜類は、花をしっかり咲かせて実をつけさせないと、果実を収穫できません。スイカやメロンなど雄花と雌花が別々の野菜では、花が咲いたら受粉の手助け(人工授粉)をしたほうが実のつきが確実です。また、カボチャやズッキーニなどは虫が受粉してくれますが、より確実にするために人が受粉作業をすることもあります。

収穫

野菜や果実ごとに収穫に適した大きさの目安があります。収穫適期を逃すと、風味が損なわれるため、早めに収穫しましょう。

野菜は、収穫・利用する部位によって果実や未熟な子実を利用する果菜類、葉や茎、花(つぼみ)を利用する葉菜類、根や地下茎などの地下部を利用する根茎類に分かれます。

病害虫と対策

「家庭菜園は無農薬栽培にしてみたい」と、誰しも思うものですが、始めてみると病気や害虫が発生して悩まされることが多いものです。しかし、病気や害虫の発生は、時期や栽培管理のやり方で異なります。

一般に、病害虫の発生が多いのは、高温多雨の時、低温多雨の時、日照不足の時、風通しが悪い時、排水が悪い時、酸性土壌の時などです。

栽培管理の面で見ると、株と株の間が狭く葉が重なりあい、太陽光線の通りや風通しが悪い所、窒素肥料を多く施し過ぎたために野菜の徒長、軟弱に育っている場合などに病気や害虫の発生が多くなります。

徒長の意味と対策はこちらをご覧ください。

病害虫を抑えるための7か条

野菜を丈夫に育てれば病害虫の発生が少なくなりますし、農薬の散布も少なくなります。そのために下記の点を気を付けてください。

  1. 病気に強い品種を選ぶ
  2. 適期に栽培する
  3. 連作を避ける
  4. 栽培する野菜に適した畝幅、株間を考えて、発芽後はそれぞれの適期に間引く
  5. 酸性土壌を改良し、堆肥や腐葉土、ピートモスなどの有機物を施し、よい土作りにしておく
  6. 窒素肥料を多く施し過ぎないよう、リン酸、カリ肥料とのバランスの取れた肥料を施す
  7. 雨が降った時、水浸しになったり、滞水しないよう、排水溝を作ったり、水はけが悪い所は高畝にして栽培する

菜園の病害虫につきましてはこちらをご覧下さい

引用・参考元:野菜50の育て方のコツ、畑と野菜のしくみ、野菜づくり 虎の巻

まとめ

家庭菜園で知っておかなければいけない、「畑作業の基本」について紹介しました。初めて家庭菜園をされる方にとって、農作物を作ることはあまりご存じないと思います。農作物はそれなりの手順をふまなければ収穫はできません。基本的な内容ですが、知っていて損はない内容です。よろしければ、参考にして下さい。

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