【堤防・磯】ウキフカセで釣るクロダイ 

alt属性 さかな釣り

クロダイをウキフカセで釣る方法は二通りあります。一つが、棒ウキで釣る方法、もう一つが円錐ウキを使う方法です。通常のウキでは感知できないクロダイの微妙なアタリがわかるのが、「遠矢ウキ」です。このウキを使って身近な堤防で釣る方法を解説します。

出典:写真AC

初めに

ウキフカセ釣りは、仕掛けを潮の流れに任せて、付けエサをより自然な状態で狙ったポイントやタナに届ける釣り方です。

仕掛けの操作は簡単ではないですが、もし、付けエサの動きをナチュラルにできれば狡猾な大物たちも違和感なく食い込んでくれます。食い込んだ瞬間、長い磯竿が一気に満月を描き、相手が大物であればあるほど的確な判断、対応が求められます。この一連のプロセスが、ウキフカセ釣りの難しさであり魅力なのです。

釣り方は棒ウキと円錐ウキを使った方法がありますが、なかでも棒ウキ仕掛けのクロダイ釣りが最高の人気ジャンルになっているといわれます。

ウキフカセで使われる棒ウキは優れた感度を持ち、微妙なアタリが見やすいことが最大の武器です。棒ウキの代名詞となっているのが「遠矢ウキ」です。

棒ウキと必須アイテム

クロダイは、海の魚ではトップクラスの警戒心をもっており、口にしたエサに違和感があれば即座に吐き出してしまいます。

この魚を釣るには、配合エサと微妙なアタリをキャッチできる遠矢ウキがクロダイ釣りの必修アイテムなのです。

『棒ウキ仕掛け』

遠矢ウキでSP400‐8の仕掛け例がありましたので掲載します。

チヌスペシャルSP400-8&SP300-8 | 遠矢ウキ・有限会社トオヤ公式サイト
遠矢うきの最高レベルの感度 概要 20年以上のロングセラー「超遠投-小」の超高感度と遠投性能をそのままに、2007年に小型化したモデルが発売されました。 それがこの遠矢チヌスペシャルSP400-8、SP300-8です。 当時は円錐ウキ全盛期

仕掛け例
基本的な仕掛けは、SP400-8、SP300-8ともに同じです。基本的に表示されている残浮力に従って調整用ガン玉をご使用ください。お勧めのガン玉は4B、2B、Bなどでそれらを数個使い、お好みのトップ位置に調整してください。

※注意点としては、水中ウキやバランサー、潮受けゴムは不要(つけないでください)です。感度が落ちますし、遠投の際に絡む原因となります。ウキ止め糸は2箇所、ハリスにガン玉は基本的には不要です。ハリスをふわふわさせるフカセの利点をご活用ください。

出典: to-ya.co.jp

正確な精度の高い喫水線
遠矢うきの最大の特徴のひとつに、喫水線(喫水位置)が正確であるということがあげられます。表示されている残浮力のオモリでゴム管下部が喫水線となります。

ガン玉そのものにも重量の誤差が多少あるとしても、同じメーカーの同じ残浮力表示で複数揃えて購入した場合、メーカーによっては誤差がひどいものが多く見受けられます。遠やうきは喫水線は重要視しており、残浮力の正確さにおいて他社の追随が不可能なほど精度の高いレベルを保っています。(ガン玉はメーカー商品ごとに微細な誤差はあります

出典: to-ya.co.jp

なぜ喫水線を厳密にすることが重要か?
喫水線を厳密にしておかないと、同じ残浮力のウキを買ったつもりが、毎回つける調整オモリが違ってくるとなると、微妙な攻めができなくなります。

実際に、Bを買ったはずなのに、実際の残浮力が3Bだったりするいい加減な類似品も数多く目立ちます。

昨今はハリスの重さや針の重さまでこだわる釣り人が増えており、その重量の違いが攻略方法において大きな意味があるにもかかわらず、いい加減な設定のウキだったらどうなるでしょうか。ウキを用意するたびに、同じ「B」のはずが、3Bのガン玉が必要だったり、またはBすらいらない0だったりします。それで、本当に魚のアタリを捉えることができるのでしょうか。

例えばガン玉G2とBの重量差は僅か0.24gですが、その0.24gの差を表現できないウキは、超渋い状況での魚のアタリを捉えることはできません。ウキを全て持っていくような、いわゆる「消し込みアタリ」が出るほど活性が高い状況では、感度の悪いウキでも消し込みますから、差異はないように見えるかもしれません。しかし、アタリも出ない渋い状況の中では、僅か0.24gの差が勝敗を分けるのです。

安ければ良い、同じようなデザインだったら良いという考えもあるかもしれません。しかし、真の感度を持つウキだったならば、あなたの自己記録を更新する魚が釣れたはずだったかもしれないのです。もし、そういう機会を逃しているかもしれないとすれば、その費やした時間と失ったチャンスの方が、余程もったい無いと思うのです。

僅か「0.24g」の差に、私たちはこだわりを持っております。弊社の残浮力は表記通りです。そのためには、喫水線が正しいウキを製造する必要があるのです。喫水線は全ての基準となるのですから。

出典: to-ya.co.jp

【ミチイト】

サスペンドタイプ専用ナイロン2号が標準。視認性の高いカラーならミチイトの状態や魚が走る方向を確認できます

【ハリス】

フロロンカーボンの1.5号がメインで、予備としてその前後の号数1~2種類を用意。50m巻きの小型スプールが携帯しやすいです。

【ウキ止めイト】

棒ウキ仕掛けでのウキ下は、このウキ止めイトで決めます。ウキ下のズレを確認できるように、2ヶ所にウキ止めイトを付けた方がいいです。

【遊動サルカン】

遊動サルカンは、楕円形の環でミチイトが通るセンターをずらすことで、オモリのスムーズな沈下を実現しています。

【ストッパー】

ウキのイト絡みやイト切時のロストを防ぐ小物。通常は、オモリからウキの全長分、離すが超遠投時は1m~オモリの位置まで下げる。

【ハリ】

銀ハリのチヌ1~2号。大型相手には小さく思えるが、ハリを大きくすると極端にアタリが減ります。黒いハリは一般に食いが悪いです。

【サオ・リール】

瞬時にアワセが利くように、軽く張りのある長さ5.3mの磯ザオ0.4~1.2号を釣り場に応じて使い分けます。柔らかいサオでは、サカナを掛けた時にサイズも判断しにくい。そのため、リールはレバーブレーキタイプがお勧めです。

【バッカン・クーラーボックス】

36cmのコマセ用バッカンとロープのついた水汲みバケツが必携。クーラーボックスは27リットル前後が目安。バッカンは、一回り大きい40cmがあれば、いろいろ荷物が入り便利です。

【玉網】

30cmくらいであれば、抜き上げることが可能ですが、40cm以上であれば玉網がないと難しい。玉網の大きさは、網枠が直径45cm、柄は場所によりますが、5mあれば操作はしやすいです。

【ウエア・ベスト】

小物類を収納できるフローティングベストにフィッシングブーツで固めれば、堤防でも磯でも安心です。フィッシングブーツには2種類あり、堤防やノリの付いた磯ではフェルトスパイクを、ゴツゴツした磯ではスパイクがついたものを使います。また、つばの付いた帽子や偏光サングラスも用意した方がいいです。

コマセの作り方

クロダイは用心深いと書きましたが、クロダイは、ほかの魚が食い残したコマセを用心深く拾い食いする魚ですので、コマセが底に届くくらい比重が重くないと、いくらコマセを撒いても効果がないです。

コマセを作るには、比重の重い「チヌパワー日本海」をメインに、強烈な集魚効果のある「チヌパワーMP」と「ムギコーン」、「オキアミ」を加えて作るのが基本です。

例として一日分のコマセの量は、チヌパワー日本海を1袋、チヌパワーMPを2袋、ムギコーン1袋、オキアミを食わせの分も含めて2~3㎏

日が長い5~7月は、チヌパワーMPを増やして、コマセの量を調整します。

※コマセを作って30分~1時間すると必ず粘りがなくなりますので、海水を加え調整します。

※配合エサの使い方で、ダンゴにして撒けば深いタナに届き、水面でばらけるように撒けば浅いタナに対応できます。

『強烈集魚「チヌパワー日本海」「チヌパワースペシャルMP」ブレンド』作り方の動画です。

強烈集魚「チヌパワー日本海」「チヌパワースペシャルMP」ブレンド
クロダイ・チヌ釣り用配合エサ「チヌパワー日本海」の使用例動画です強烈な集魚効果がある「チヌパワースペシャルMP」をブレンドこの動画は YouTube 動画エディタ()で作成しました

『強力集魚「チヌパワー日本海」「チヌパワー」ブレンド』作り方の動画です。

食わせダンゴの作り方

「チヌパワー食わせダンゴ」はコマセを学習した大型魚には最強の付けエサの作り方です。

  • バケツに食わせダンゴを1袋入れ、軽量カップに270~300ccの海水を加える
  • 指を立てて50~60回かき回す。練り込むのは厳禁です
  • むらなく水分がいきわたると、見た目はパサパサですが、握るとシットリしています。
  • 表現は難しいのですが、一握り作れるダンゴの分量で手の平にまとめて親指で穴を作り、そこにハリを付けたオキアミを入れます
  • ダンゴの中心にオキアミがくるようにして、両手を使って形を整えます。
  • 包み終わったら、さらに指先で団子状に丸くしていきます。この時の握り加減でバラケの速度を変えられます。
  • これで完成。標準的な大きさは2.5cm、食い気を誘うときは3cm、空ハリで握る時は2cmです。

『チヌパワーくわせダンゴ』の作り方の動画です。

実践

『海底の状態を知る』

初めは、ウキのトップだけが水面に出るように浮力を調整し、タナ取りオモリを付けて水深を測る。下のゴム管が海底に触れ、トップがわずかに沈む状態が水深の目安。これを繰り返して釣り座の前の海底がどうなっているかがわかります。

浅場で流れが緩ければコマセはウキにかぶせるように撒けばいいが、深い場所ではコマセは潮流方向へ流れ、ウキは塩と風の影響を受けるので、これを計算した位置に撒くことが必要です。つまり、水深が深ければ釣りが難しくなります。

『水深に応じたコマセの撒き方』

警戒心の強いクロダイは、水深とウキ下が、同じだと、ウキやオモリのわずかな抵抗で加えたエサを吐き出してしまう事が少なくないです。そこで、ウキ下を水深より長くして、ハリスが斜めに立つようにしてやると、くわえている時間が長く、結果的にアタリも大きく出ます。ウキ下を長くするとハリスが海底に這うようにも思えますが、実際にはイラストのように、ハリスは斜めに立っているはずです。

『ハリスを海底に這わせる効果』

こちらも参考にして下さい

フィールドごとにチヌを攻略
チヌは季節により、釣り場は大きく変わります。春は「乗っ込み」と呼ばれ、産卵のために浅場に入り、そのまま夏~秋を沿岸部で過ごし、「落ち」と呼ばれる晩秋~冬に水温の安定した深場へと移動します。近年、温暖化の影響により冬でも浅場に大型のチヌが残ることもあります。 今回、フィールドごとでチヌを攻略する方法を紹介します。

引用・参考元:波止釣り教室、チヌ必勝法、さかな・釣り検索、日本の魚釣り、さかな大図鑑

まとめ

チヌ釣りには、ウキフカセ釣り意外にあと3種類あるといわれます。ここでは基本的なことばかり書いていますが、多少なりともお役にたてればうれしく思います。

タイトルとURLをコピーしました