データベースには並べ替えとフィルターの機能があります。前回は並べ替えについて説明しましたので、今回はフィルターについて説明します。データベースのフィルターを使用することで、表内のデータを抽出したり、複数の条件での抽出したり、あるいはトップテンなどを抽出したりすることができます。また、オートフィルター(オプション)を使用すると、~以上、~以下などの条件を指定することもでき、さまざまな場面で利用できます。
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フィルターについて
フィルターは、指定した条件に一致したデータを抽出して画面に表示させる機能です。この機能を使うと、条件に一致したデータだけを表示し、条件に一致しないデータは非表示になります。
Excelのデータベース機能の1つであるフィルター機能は、データを特定の基準に基づいて絞り込むための強力なツールです。
使い方は次の通りです。
- フィルターの適用: データが含まれる範囲を選択し、「データ」タブの「フィルター」ボタンをクリックします。選択した範囲の各列にフィルターが追加されます。
- 絞り込みの設定: 各列のフィルターには、その列の値を絞り込むためのリストが表示されます。リストから絞り込みたい値を選択します。
- 複数条件の組み合わせ: 複数の列にフィルターを適用して、条件を組み合わせることも可能です。たとえば、商品名が”A”で価格が100未満のデータを絞り込むことができます。
- 自動フィルター: 列のヘッダーを右クリックし、「自動フィルター」を選択すると、フィルターを設定できるドロップダウンリストが表示されます。これを使用しても同様にデータを絞り込むことができます。
- フィルターの解除: フィルタリングを解除するには、フィルターが適用されている列のフィルターをクリックし、「全て選択解除」を選択します。
これらの手順に従うことで、Excelのフィルター機能を使用してデータを簡単に絞り込むことができます。
オートフィルターの実行
各列に表示されたデータを一覧で確認し、条件を指定することで一致するデータを抽出できる機能があります。この機能は「オートフィルター」と呼ばれます。
データベース(並べ替え)で使った表を使って年齢が32歳の方を抽出してみます。最初に表内の任意のセルをポイントし、クリックします。ここでは氏名のC4の鈴木啓介をポイントし、クリックします。
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次に「ホーム」タブにある「編集」グループ内の「並べ替えとフィルター」ボタンをポイントし、クリックします。「並べ替えとフィルター」の一覧は「昇順、降順、ユーザー設定の並べ替え(U)・・・、フィルター」です。ここでフィルターをポイントし、クリックしますと下記のように表示されます。項目の右に▼が表示され、これを「フィルターモード」といいます。
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項目名「年齢」の右に表示された▼にポイントし、クリックしますと下記のように表示されます。
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一覧の(すべて選択)をクリックすると✔が解除されます。
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一覧から「32」の前のチェックボックスにポイントし、クリックします。クリックしましたら「OK]をクリックします。「OK]をクリックすることで項目の▼が赤丸のようになります。この意味は条件に合うデータのみが表示されます。
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Excelの画面下左下に「6レコード中1個みつかりました」というメッセージが表示されます。
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【オートフィルターの解除方法】
- 年齢の右側に表示された▼にポイントし、クリック。一覧が出ますのでそこで「年齢」からフィルターをクリア(C)」をポイントし、クリックします。
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- 「年齢」からフィルターをクリア(C)」をポイントし、クリックしますと先程の年齢の右側にあったマークが▼に変わります。
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「ホーム」タブにある「編集」グループ内の「並べ替えとフィルター」ボタンをポイントし、クリックすると項目の右に▼が表示されていた「フィルターモード」が解除され元の表になります。
オートフィルター(複数条件)
複数条件に合った抽出とは、年齢が○○才で都道府県が神奈川県の人だけを抽出して出すことをいいます。データベース(並べ替え)にデータ件数を10件ほど増やした表が下記です。
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仕方は途中まで同じです。おさらいで書いておきます。
- 表内の任意のセルをポイントし、クリック
- 項目名「年齢」の右に表示された▼にポイントし
- 一覧の(すべて選択)をクリックすると✔が解除
一覧から、年齢「46」の前にあるチェックボックスにポイントし、クリックすると下記のようになります。
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結果とレコードメッセージです。
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左下にレコードの結果が出ます。
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結果の表を使い、同じよに項目名「都道府県」の右側の▼をクリックします。
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一覧の「すべて選択」の前にあるチェックボックスをポイントして解除
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一覧の中から神奈川県の右のチェックボックスにポイントして「OK」クリックしますと下記のように表示され左下にレコードの結果が出ます。
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左下にレコードの結果が出ます。
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購入金額のトップテンを求める場合も、16件のデータから同様の方法で求めることができます。また、「~以上」「~以下」などの範囲を持つ条件を指定してデータを抽出するには、「オートフィルターオプション」を使用します。「オートフィルターオプション」を使用すると、1つの項目に対して最大2つの条件を指定してデータを抽出することができます。
オートフィルターオプションの仕方
- 項目名「購入金額」の右に表示される▼にポイントしクリック
- 一覧から数値フィルターにポイント
- 表示された一覧から「指定の値以上(0)・・・」にポイント、クリック
「指定の値以上(0)・・・」をクリックすると「オートフィルターオプション」ダイヤログボックスが表示されます。
- 購入金額のボックスに金額を入力
「指定の値以上(0)・・・」を選択しましたので、ここでは「以上」になっています。
- 下の購入金額のボックスにポイントし、クリック
「AND]のチェックボックスに●が付いていることを確認してください。
下のボックスに金額を入れます。
- 右側の空白のボックスの下矢印の記号にポイントしてクリック
表示された一覧から「以下」をポイントしてクリックし、「OK」をクリックします。画面の左下にレコードの結果が表示されます。
これで、データベース(フィルター)の説明は終わりです。
参考元:Excle Ⅱ2019、Excleビジネスデータ分析、Office2019
まとめ
ここでは表内での単数での抽出、複数条件での抽出について解説しました。このデータベースでのフィルターを使えば、学校の順位、競技の順位、売り上げなどいろいろなデータの抽出ができます。活用してください。