家に入るカメムシを防ぐ60の対策を網羅。匂いを出さずに安全に退治する方法、窓や網戸の侵入防止、天然忌避剤の作り方、家庭菜園の被害対策まで徹底解説します。
カメムシが家の中に入ってくると、驚きとともに強烈な匂いに困ってしまいますよね。特に秋から冬にかけては越冬場所を求めて大量に集まりやすく、窓や網戸のわずかな隙間から簡単に侵入してしまいます。本記事では、匂いを出さずに安全に退治する方法から、窓やサッシの侵入防止策、ベランダや外壁の予防、さらに家庭菜園の被害対策や天然忌避剤の作り方まで、「60の実践ワザ」をまとめて紹介します。子どもやペットがいるご家庭でも使える安全な方法も網羅しているので、今日から安心してカメムシ対策に取り組めます。家の環境に合わせて実践すれば、再発防止にも大きく役立ちます。
匂いを出させないカメムシの撃退方法(安全な基本の8選)
カメムシを家の中で見つけたときに、一番避けたいのが“強烈な匂い”ですよね。
カメムシは刺激を受けると臭い成分を放出するため、むやみに触ったり、急な動きをすると逆効果になります。
この章では、 匂いを出させずに安全にカメムシを退治する方法 を中心に、実践しやすいコツを8つ紹介します。
どれも道具がほとんどいらないため、今日からすぐに使える対策ばかりです。
ペットボトルで簡単に捕まえる方法
もっとも匂いを出さずに捕獲しやすいのが「ペットボトル捕獲器」です。
カメムシは“下へ落ちる習性”があるため、ボトルの口部分に自然と落ちてくれます。
■ 手順
- 500mlのペットボトルを用意する
- ボトルの口をゆっくり上からかぶせる
- 下に落ちる瞬間にそのままボトル内へ誘導
- フタを閉めて外に運ぶ
■ ポイント
- 急に動かさないこと
- ボトルは透明の方が動きが見えて安心
- 冬場は暖かい部屋にいるため「下へ避ける動き」が特に成功しやすい
★ 図表:ペットボトル捕獲の流れ
【ペットボトル捕獲の流れ】
① ゆっくり近づく
② ボトルを上からかぶせる
③ カメムシが落ちて入る
④ フタを閉めて外で処理透明コップ+紙を使った安全な閉じ込め方
「ペットボトルが近くにない」という場合に便利なのが、
透明のコップと厚紙(メモ帳の裏紙など)を使う方法です。
■ 手順
- コップを静かに上からかぶせる
- 底の隙間に紙をスライドして差し込む
- コップを紙の上にのせたまま持ち上げる
- 屋外で紙を外して逃がす
■ メリット
- 匂いが出ない
- 子どもでも扱いやすい
- 捕獲後にカメムシの状態を確認しやすい
★ 図表:コップ+紙の閉じ込め方
【コップ捕獲の図】
┌ コップを静かにかぶせる
├ 底の隙間へ紙を差し込む
└ そのまま持ち上げて屋外へ急な動きを避けて刺激しない近づき方
カメムシは「風」「衝撃」「急な動き」で簡単に匂いを出します。
捕まえる前に“近づき方のコツ”を覚えておくと成功率が上がります。
■ 注意ポイント
- 息を吹きかけない
- 手の影を急に落とさない
- ティッシュでつままない
- スマホで照らしながら近づかない(光で驚く)
■ 正しい近づき方
- ゆっくり、スローモーションのように近づく
- 真上から静かに道具をかぶせる
- 風を起こさないように手を動かす
“ゆっくり動く”だけで、匂いの発生率は大幅に減らせます。
夜間は洗面器で一時的に隔離する方法
夜中に見つけたが、外へ出るのは難しい…
そんなときに役立つのが 洗面器+雑誌(または本)。
■ 手順
- 洗面器をそっと上からかぶせる
- 下に本を差し込んでフタにする
- 朝になったら外に逃がす
■ メリット
- 夜間の緊急対応として安全
- 子どもやペットが触れないようにできる
- カメムシが逃げない
高い場所のカメムシを柄付きカップで取る方法
天井・カーテンレールにいるカメムシは手が届かず厄介。
そのときは 柄の長い道具にコップを付けた“簡易捕獲棒” が役に立ちます。
■ 方法例
- 突っ張り棒+プラスチックカップ
- フロアワイパーの柄+コップ
- 長めの棒に粘着テープで固定
■ 注意点
- 真下に落ちる可能性があるため、ゆっくり動かす
- 下に新聞紙やタオルを敷くと安心
弱粘着テープでそっと除去する方法
強く貼り付くテープは刺激が強く匂いが出ますが、
弱粘着タイプ(養生テープ・マスキングテープ) なら安全に取りやすい場合があります。
■ 手順
- テープを軽く触れる程度にだけ当てる
- そのままペタッとせず、ふんわり持ち上げる
- 新聞紙に包んで屋外に持っていく
※フローリングは問題ないが、壁紙はデリケートなため注意。
ハエたたきの柄部分で外へ誘導するテクニック
ハエたたきの「叩く部分」ではなく、
“柄(棒)の部分”で軽く触れて 出口へ誘導する だけの方法です。
■ 向いている状況
- カメムシが壁に止まっている
- 捕獲するほどでもない
- ベランダへ逃がしたいとき
■ ポイント
- 軽く触れる程度
- 風を起こさないように
- カメムシの移動方向をコントロールする
カーテンや天井のカメムシを落ち着いて処理する方法
布類や高所にいるカメムシは、刺激すると落下して匂いが出る可能性があります。
■ 安全な処理方法
- カーテン:下からそっとコップで囲う
- 天井:柄付きカップをゆっくり接近
- 落ちた場合に備え、新聞紙やタオルを敷く
- 暖かい場所(照明付近)にいるため、ゆっくり動かすことが大前提
殺虫剤・処理方法で注意すべき安全ポイント(6選)
カメムシの匂いや不快感を防ぐために殺虫剤を使うこともありますが、
実は 使い方を誤ると逆に匂いが強くなったり、室内の空気が汚れたりする ことがあります。
特に、子どもやペットがいる家庭では殺虫剤の扱いには十分な注意が必要です。
ここでは 安全に・後悔なく・匂いを最小限に抑えるためのポイント をまとめて紹介します。
市販のカメムシ専用スプレーの使い方
市販の「カメムシ専用スプレー」は、
一般的な殺虫剤よりも“匂い残りを抑えた成分”が使われている ため比較的安全です。
■ 正しい使い方
- カメムシから 30〜40cm 離して噴射する
- 1〜2秒の短い噴射で十分
- カメムシが動かなくなったら紙でそっと包む
- 換気をしながら作業する
■ 注意点
- 近距離で大量に噴射すると逆に匂いを出す
- カーテン・ソファなど布製品に噴射しない
- ペット・子どもを別室へ避難させる
★ 図表:スプレー使用時の安全距離と注意点
【カメムシ専用スプレーの正しい距離】
噴射距離:30〜40cm
近すぎる:× 刺激が強く匂いが出る
遠すぎる:× 効果が弱い・飛散が広い
ちょうど良い距離:◎ 1〜2秒で処理可能
直接噴射が危険な理由と安全距離
カメムシは急激な刺激を受けると、
防御反応として臭い液を噴射する 性質があります。
スプレーを近距離からかけると:
- 強い刺激で匂いを放つ
- 液体が跳ね返りやすい
- 壁や家具に匂いが残る
- 本体が暴れて落下しやすい
というデメリットがあります。
■ 適切な距離(30〜40cm)とは?
- 刺激が少ない
- 薬剤が霧状に広がりやすい
- 壁や家具を汚しにくい
「少し遠いかな?」と思うくらいでちょうど良いです。
密閉された部屋でスプレーする際の換気手順
殺虫剤は密閉空間では効果が強すぎたり、
自分や家族の吸い込みが心配になります。
■ 安全な換気手順
- スプレーする前に「出口」になる窓を決める
- 噴射後すぐに窓を10〜15cmほど開ける
- 5〜10分ほど換気
- ペット・子どもは換気が終わるまで入室禁止
■ NG例
- 寒いからといって窓を閉めっぱなし
- 換気扇だけで済ませる(空気循環が弱い)
★ 図表:安全な換気フロー
スプレー → 窓を10〜15cm開ける → 5〜10分換気 → 戻る捕獲後に殺虫剤を使う正しい処理方法
カメムシをペットボトルやコップで捕獲したあとに殺虫剤を使う場合、
外に持ち出してから行うのが最も安全です。
■ 屋外処理のメリット
- 匂いが室内に残らない
- 子ども・ペットの吸引リスクがない
- 床や壁を汚す心配がない
■ 手順
- 捕獲容器を外へ持っていく
- 地面の上に静かに置く
- 容器内にワンプッシュ
- 処理後に新聞紙で包んで廃棄
家具や布類に匂いを残さないための対処法
カメムシの匂いは布製品にしみ込みやすいため注意が必要です。
■ 匂いを残さないために
- カーテンやソファに噴射しない
- 捕獲は必ず“上からかぶせる”スタイルで
- 落下が予想される場所にはタオルや新聞紙を敷いておく
■ 匂いが付いた場合の応急処置
- 重曹水スプレー
- 風通しの良い場所に一晩干す
- 空気清浄機(活性炭フィルター)を使う
屋外専用殺虫剤の安全な使い方
玄関やベランダなど屋外で大量発生した場合は、
「屋外専用殺虫剤」のほうが広範囲に使いやすく安全です。
■ 正しい使い方
- 朝か夕方の風が弱い時間に使用
- 人やペットが近づかないようにする
- ベランダの床・壁の下部を中心に噴射
- 使用後は手洗いをしっかり行う
■ 注意
- 洗濯物や食品にかからないようにする
- 強風の日は絶対に使わない
- 使いすぎると逆に他の虫が寄ることがある
自作できる天然・無害の忌避剤(7選)
カメムシ対策で人気が高いのが、天然成分を使った「自作忌避剤(きひざい)」 です。
市販のスプレーと違い、刺激が少なく、子どもやペットがいるご家庭でも比較的安心して使えるというメリットがあります。
ここでは、ハッカ油・柑橘成分・重曹・アロマオイル など、家庭にある材料で簡単に作れる忌避剤の方法をまとめました。
いずれも自然由来なので、家の中・ベランダ・家庭菜園など幅広く使えます。
ハッカ油スプレーの作り方(1〜2%濃度)
天然素材で最も効果が高いと言われるのが 「ハッカ油スプレー」 です。
カメムシはミント系の強い香りが苦手で、近づかなくなる性質があります。
■ 材料(100mlスプレー分)
- ハッカ油 … 20〜30滴(1〜2%濃度)
- 無水エタノール … 10ml
- 精製水 … 90ml
- スプレーボトル(100ml)
■ 作り方
- スプレーボトルに無水エタノールを入れる
- ハッカ油を滴下して混ぜる
- 最後に精製水を加えて軽く振る
- 完成(冷暗所で保存)
■ 使用場所
- 網戸
- サッシの隙間
- ベランダの隅
- 玄関回り
香りが強いので、布製品に直接スプレーは避けてください。
★ 図表:ハッカ油スプレーの作り方
【ハッカ油スプレーの割合】
無水エタノール:10ml
ハッカ油:20〜30滴
精製水:90ml
合計:100ml(濃度1〜2%)精製水とエタノールの正しいブレンド比率
ハッカ油を混ぜるときに必要な 無水エタノール は、
油分(ハッカ油)を均一に溶かすために欠かせません。
■ きれいに混ざる比率
- 無水エタノール:10〜20%
- 精製水:80〜90%
■ なぜ必要?
- 油分を分散させる
- スプレーノズルの詰まり防止
- 保存性アップ
アルコールが苦手な方は、
「アルコールなし」のレシピでも作れますが、分離しやすくなります。
ミント・ティートゥリーなどのアロマ活用術
ハッカ油が手元にない場合でも、
アロマオイル(エッセンシャルオイル) で代用できます。
■ 効果のある香り
- ミント
- ティートゥリー
- ユーカリ
- レモングラス
- ラベンダー
■ 簡単な作り方
- 水100mlにアロマオイルを10滴
- よく振って使用
- 使う前にも毎回振る(分離するため)
特に ティートゥリー はカメムシが嫌う強い清涼感があり効果的です。
重曹スプレーを使ったシンプル忌避策
家庭にあるもので作りたい場合は「重曹スプレー」もおすすめです。
■ 材料
- 重曹:小さじ1
- 水:100ml
- スプレーボトル
■ 使用場所
- 網戸
- ベランダの床
- 玄関タイル
香りはあまりありませんが、
カメムシの足裏につくと嫌がって寄りつかなくなるとされています。
柑橘の皮を使う天然スプレーの作り方
レモン・みかん・オレンジの皮に含まれる
リモネン はカメムシが苦手とする成分です。
■ 作り方
- 柑橘の皮を細かくちぎる
- 熱湯100mlに皮を入れる
- 冷めたら皮を取り除きスプレーボトルへ
- 網戸や窓に吹きかける
■ メリット
- 家にある材料ですぐ作れる
- 優しい香りで使いやすい
唐辛子エキススプレーの作り方
唐辛子に含まれる カプサイシン も強い忌避効果があります。
■ 材料
- 唐辛子(乾燥):1本
- 水:100ml
- お湯:少量
■ 作り方
- 唐辛子を熱湯で数分浸す
- 冷ましたらスプレーボトルへ移す
- 網戸や玄関にスプレー
※目や鼻に刺激が強いので扱いには注意。
忌避剤を撒く必要箇所と効果的な頻度
自作忌避剤は市販スプレーより効果が短いため、
こまめに撒くことがポイント です。
■ 撒くべき場所
- 網戸の外側
- 窓枠の下部
- ベランダの隅
- 玄関のドア枠
- 外壁の凹凸部分
■ 撒く頻度
- 2〜3日に一度が理想
- 雨のあと、強風のあと
- カメムシが増える「秋」は毎日でもOK
★ 図表:忌避剤を撒くべき場所
【忌避剤ポイント】
・網戸の外側
・サッシの溝
・ベランダ角
・玄関ドア枠
・外壁の凹凸窓・網戸・サッシの侵入防止対策(8選)
カメムシが家に入ってくる一番の原因は、
意外にも 窓・網戸・サッシの「ほんの数ミリのすき間」 です。
カメムシは体が薄いため、1〜2mmの小さなすき間でも簡単に入り込めます。
ここでは、すぐに実践できて効果が高い 侵入防止の8つの方法 を紹介します。
秋〜冬の「越冬前の大量侵入」も、この対策をしっかり行うだけで大きく減らせます。
網戸の正しい位置(右側に寄せる)で隙間を防ぐ
多くの家の網戸は 右側に寄せると隙間ができにくい ように作られています。
■ なぜ「右側」が正解?
- 網戸のゴムパッキンが右側で密着しやすい
- 左に寄せると上下に“1〜2mmのずれ”が生じやすい
- このわずかな隙間がカメムシの侵入路になる
■ 正しい網戸位置の確認方法
- 網戸を右端までスライド
- 上下のレールを見て隙間がないか確認
- ガタつく場合は一度外してレールを掃除
★ 図表:網戸の正しい閉じ方
窓(左)| 網戸(右) ← 正しい位置
窓(右)| 網戸(左) ← すき間ができやすい網戸下レールのゴミを取り除き浮きをなくす
レール部分に砂・ホコリ・虫の死骸などが溜まると、
網戸がわずかに浮いて隙間ができるため、そこから侵入されます。
■ 掃除のコツ
- 歯ブラシや綿棒で細かいゴミをかき出す
- 掃除機で吸い取り、雑巾で仕上げ
- 汚れがこびりついている場合は重曹水で拭く
■ やってはいけないこと
- 網戸を強く叩く
- 水をジャブジャブ流す(レールが変形する恐れ)
破れた網戸を補修テープで修復する方法
カメムシは網目の破れからも侵入してきます。
小さな破れは 補修テープ(100均で購入可)で十分対応可能です。
■ 補修手順
- 網戸を水拭きして乾燥させる
- 破れ部分より少し大きめにテープをカット
- 表から貼り、裏側からも重ねて貼る(二重構造で強固)
■ 注意
- テープは網目と同じ色を選ぶ
- 大きく破れている場合は張り替えがおすすめ
サッシパッキンの劣化をチェックする手順
サッシのゴムパッキンは経年劣化し、
亀裂・縮み・硬化 が発生して隙間が生まれます。
■ チェック方法
- ゴムを指で軽く押して柔らかさを確認
- 黒ずみ・ひび割れを目視
- 両端が縮んで“1〜2mmの穴”になっていないか確認
■ 劣化していたら?
- ホームセンターの「サッシ用パッキン」で交換可能
- DIYが不安ならガラス業者に依頼(30分ほどで完了)
気密テープで1〜2mmの隙間を塞ぐ方法
カメムシは本当にわずかな隙間からでも侵入します。
気密テープ(防風テープ)を使うと、簡単に小さなすき間をふさげます。
■ 貼るべき場所
- サッシの角
- レールの端
- パッキンが劣化して縮んだ部分
- 窓と網戸の重なる隙間
★ 図表:気密テープの貼り方(簡易)
┌── サッシ角
│ [気密テープ] ← L字に貼る
└── レール端換気口に防虫フィルターを設置する
換気口(丸型・四角型)は カメムシの主要な侵入経路 です。
外側に防虫フィルターをつけるだけで、侵入をほぼ防げます。
■ 手順
- 空気清浄フィルターまたは防虫ネットをカット
- マグネット式フレームで挟む
- または両面テープで固定
■ メリット
- 温度差で換気口に集まるカメムシを防げる
- 室内への侵入率が大幅に下がる
エアコン配管のパテを補修して侵入を防ぐ
エアコンの配管穴周り(パテ部分)は、
劣化でパテに隙間ができやすい場所 です。
■ 確認ポイント
- パテが硬くなっていないか
- ひび割れや穴がないか
- 配管が動いて隙間が生まれていないか
■ 補修方法
- ホームセンターの「エアコンパテ」で埋める
- 手でこねて、隙間に押し込むだけでOK
窓枠のシーリング材の隙間埋め手順
外壁と窓枠の間にある「シーリング材」が劣化していると、
そこからカメムシが侵入してきます。
■ 対舗方法
- 劣化部分をカッターで少し取り除く
- シリコンシーラントを注入
- ヘラで均一にならす
- 乾燥を待つ
DIYに自信がない場合は業者に依頼することも可能です。
ベランダ・外壁・屋外の予防策(7選)
カメムシは「暖かい場所」「明るい光」「外壁の凹凸」を好んで集まる性質があります。
特に秋〜初冬になると、越冬場所を求めて外壁やベランダに大量につくこともあります。
この章では 室内に入られる前に“屋外で食い止める”ための予防策 を紹介します。
家の外側の環境を整えるだけで、室内侵入の7〜8割を防げます。
洗濯物への付着を防ぐ取り込み時間の工夫
カメムシは 夕方〜夜にかけて活動が活発 になるため、
洗濯物は 夕方前に取り込む のが最も効果的です。
■ 理想の取り込み時間
- 秋:15〜16時
- 冬:14〜15時
■ なぜ夕方が危険?
- 外気温が下がり、カメムシが暖かい布に寄りつきやすい
- 白や淡い色の衣類に惹かれやすい
■ 対策のコツ
- 取り込む前に軽くパンパンと振る
- 特にタオルやフリース生地は入念に
- 屋外に干す時間を短くするだけでも効果大
外壁の“日当たりの良い面”の掃除で集まりを減らす
カメムシは日光を求めて 南側や西側の外壁に集まる ことが多いです。
ここを掃除しておくだけでも、寄ってくる数が減少します。
■ 掃除ポイント
- ほうきで軽く払う
- 水で流す(高圧洗浄は不要)
- 蜘蛛の巣・ホコリを取り除くと虫が寄りにくい
■ 理由
外壁のくぼみに虫が住み着き、それを求めてカメムシが集まるためです。
ベランダの不要物(植木鉢・段ボール)を片付ける
カメムシは「隠れ場所」を好みます。
ベランダに置きっぱなしの 段ボール・発泡スチロール・植木鉢の裏 は格好の住処になります。
■ やるべきこと
- 濡れた段ボールや古い鉢は処分
- 植木鉢の下をこまめに掃除
- 物を置きすぎない「スッキリしたベランダ」を作る
■ 注意
プランターの底に入り込むこともあるため、ときどき持ち上げて確認しましょう。
外壁の凹凸部分に散水して追い払う方法
外壁にべったり張り付いているカメムシには、
ホースのやさしい散水だけで落とせる場合が多い です。
■ コツ
- 水圧は弱めにする
- 下に落ちたらすぐホウキで掃き出す
- 夕方よりも日中の方が落ちやすい(動きが鈍い)
■ 注意
強い水圧を使うと外壁を傷つける恐れがあります。
★ 図表:外壁散水の手順
① ホースの水圧を弱める
② 外壁の上から下へ流す
③ 落ちたらすぐ掃き出す
ベランダの隅に天然忌避剤を配置するコツ
自作のハッカ油スプレーや市販の天然忌避剤を
ベランダの四隅に置くだけ でも効果があります。
■ 置くべき場所
- 四隅
- 窓の下
- 物干し竿の支柱根元
- エアコン室外機の裏
■ 置き方の例
- コットンにハッカ油を染み込ませる
- 茶こし・ストッキングに入れる
- 小皿に重曹+ミントオイルを垂らす
香りが飛びやすいため、毎日〜2日に1回追加するとより効果的です。
サイディング壁の継ぎ目掃除で越冬ポイントを減らす
サイディング壁(外壁材)は、板と板の継ぎ目にカメムシが入り込みやすく、
越冬の隠れ家 になってしまいます。
■ やるべき掃除
- ホウキで埃を落とす
- 蜘蛛の巣・虫の死骸を除去
- 強すぎない水流で上から下へ洗い流す
■ 効果
カメムシは「他の虫がいない場所」には寄りつきにくくなるため、
継ぎ目の掃除は地味ですが非常に効果的です。
外灯をLEDに変えて夜間の接近を減らす
カメムシは光に強く反応するため、
夜間の外灯がカメムシを集める最大の原因 となります。
■ LEDライトに変えるメリット
- 虫が反応しにくい波長
- 明るさが広がりにくい
- 屋外灯の虫の寄りが大幅に減る
■ 外灯のチェックポイント
- 古い蛍光灯のままになっていないか
- 玄関灯・庭灯もLEDに変更できるか
- タイマーで点灯時間を短くできるか
家庭菜園のカメムシ被害と予防策(6選)
カメムシは家庭菜園でも大きな被害をもたらす害虫の一つです。
特に アブラナ科(チンゲンサイ・小松菜・白菜・キャベツ等) は、
カメムシが好む柔らかい葉を持っているため狙われやすい傾向があります。
噛み跡が残って変形したり、葉が部分的に白くなったりと、
見た目だけでなく成長全体に悪影響が出るため、早めの対策が重要です。
ここでは家庭菜園で実践しやすい 6つの予防・対策方法 を紹介します。
アブラナ科野菜に付くカメムシの種類と被害の見極め方
家庭菜園でよく見られる主なカメムシは以下の種類です。
■ よく見られる種類
- チャバネアオカメムシ
- クサギカメムシ
- ミナミアオカメムシ
■ 被害の判断ポイント
- 葉が白く抜けたような斑点が出る
- 成長点の葉がねじれる
- 実(果菜類)が変形する
- 葉裏に卵が産みつけられている
■ 具体例
- ピーマンやナスは実がデコボコになる
- ブロッコリーの花蕾に入り込み食害
- ほうれん草は葉に白い吸汁痕が多数出る
★ 図表:被害の見極めポイント
【カメムシ被害チェック】
・葉の白い斑点
・果実が変形
・葉裏の卵塊
・成長点のねじれ防虫ネット(1mm目)を正しく張る方法
カメムシ対策で最も効果的な方法が 防虫ネット です。
■ 1mm目のネットが最適な理由
- カメムシの侵入をほぼ完全に防げる
- 風が通りやすく、蒸れにくい
- 葉物野菜と相性が良い
■ 正しく張るポイント
- 地面とネットの間に隙間を作らない
- トンネルの両端をしっかり土で押さえる
- 支柱を短くしすぎない(葉がネットに触れないように)
■ ありがちな失敗
- ネットの下が浮いて“出入り口”ができている
- 網目が大きすぎる
- ネットを支柱に直接触れさせている(触れた部分から食害が出る)
早朝に野菜を軽く揺らして落とす安全な手順
カメムシは 朝の気温が低い時間帯 は動きが鈍く、
葉や茎にしがみつく力が弱くなる性質があります。
■ 手順
- 朝8時前後に畑へ行く
- 野菜の株を軽く左右に揺らす
- 下に落ちたカメムシを新聞紙やちり取りで回収
■ 注意
- 強く揺らすと葉が傷む
- ブロッコリー・白菜は内側に隠れているため優しく揺らす
この方法は農家さんがよく使う「無農薬の効率的な対策」です。
無農薬でできる葉裏のカメムシ除去法
カメムシは 葉の裏側 に卵や成虫が集まるため、葉裏の点検が重要です。
■ 葉裏チェックのタイミング
- 水やりの前後
- 収穫前
- 雨が降った翌日
■ 見つけたら?
- 粘着の弱いテープ(マスキングテープ)で取る
- 麺棒(綿棒)で卵をこそげ取る
- 小さな幼虫は直接指で弾くより、筆や小枝で落とす
■ 便利な道具
- 携帯ライト(影で見えやすくなる)
- 手鏡(葉裏をのぞく時に便利)
コンパニオンプランツで寄せ付けない工夫
カメムシは「匂い」に非常に敏感です。
相性の良い植物を組み合わせることで 自然に寄せ付けない環境 が作れます。
■ カメムシが嫌う植物
- ミント
- バジル
- レモングラス
- ニラ
- ネギ
■ 植え方のコツ
- 畑の四隅に植える
- 葉物野菜の近くにニラやネギを植える
- プランターの場合、端にミントを1株置く
※ミントは繁殖力が強いので鉢植え管理がベストです。
寄りつきやすい野菜を避けて畑配置を工夫する
カメムシが特に好む野菜を 畑の中央ではなく端に配置する ことで、
食害を受ける範囲を抑えることができます。
■ 寄りつきやすい野菜
- ピーマン
- ナス
- トマト
- オクラ
- 枝豆
- チンゲンサイ・小松菜(葉物類全般)
■ 配置のコツ
- 好まれる野菜を“外側ライン”に植える
- 葉物野菜を中央に植えて守る
- ネギ類を防護壁のように植える
大量発生時の緊急対策(4選)
秋の終わり〜初冬にかけて、カメムシが越冬場所を求めて
外壁・網戸・玄関まわりに大量発生することがあります。
このような時期は、通常の対処では追いつかず、
「家の周りに数十匹」「網戸にびっしり」などの極端な状況が起こりやすくなります。
ここでは、短時間で効果が出る“緊急用”の対策 を4つ紹介します。
網戸や窓に群がった時のホース散水法
網戸や外壁に多数張り付いている場合は、
ホースで弱い水流をかけるだけで一斉に落とすことができます。
■ 手順
- ホースの水圧を「弱め」に設定
- 網戸の上から下へ向けて流す
- 落ちたカメムシをすぐに掃き出す
- 落ちた場所にハッカ油水を軽くスプレーして再接近防止
■ 効果
- 一気に20匹以上落ちることもある
- 網戸の細かい隙間に入り込む前に対処できる
- 外壁の“熱を帯びた部分”にも効果的
★ 図表:散水法の流れ
① ホースの水圧を弱に設定
② 上から下へ流す
③ 下に落ちた虫を掃く
④ 忌避剤を軽く散布玄関前に大量発生した際の“置くだけ忌避剤”
玄関前は暖かい空気が漏れやすく、
大量に集まる“ホットスポット”になりやすい場所 です。
多い日には玄関扉に10〜30匹集まることもあります。
■ 置くだけで効果があるアイテム
- ハッカ油を染み込ませたコットン
- アロマストーン(ミント系)
- 防虫剤(天然成分タイプ)
- 唐辛子スプレーを染み込ませたティッシュ
■ ポイント
- 置く場所は「玄関ドアの下部」「三和土の角」
- 足元(低い位置)に置く方が効果大
- 毎日補充するとなお良い
■ 注意
玄関に刺激の強い化学薬剤を使うと、匂いや安全面でデメリットが出るため
天然成分の方が圧倒的に扱いやすく安全です。
室内に複数入った場合の隔離手順
室内で2〜3匹以上見かけるときは、
どこかに “複数まとめて入れる隙間” が存在していることが多いです。
まずは安全に隔離して、部屋への広がりを防ぎましょう。
■ 隔離手順
- 部屋のドアを閉めて「閉じ込める」
- カメムシが逃げ込んだ家具の裏やカーテンを確認
- コップ・ペットボトルでひとつずつ捕獲
- 回収後、侵入経路(網戸・排気口・窓)の点検
■ どこに隠れる?(よくある例)
- カーテンレール
- 観葉植物の裏
- エアコンの吹き出し口周辺
- 荷物と壁の隙間
- 天井の照明付近
■ ポイント
1匹見えないだけでも匂い・落下リスクになるため、
家具の裏やカーテンの裏も確認して「全匹回収」 を目指しましょう。
暖房時の“熱漏れ”を抑えて侵入を減らすコツ
カメムシは 暖かい空気が漏れている部分へ集まる習性 を持っています。
特に秋〜冬は、家の中の暖房と外気の温度差が大きいほど寄りつきやすいです。
■ どこから熱が漏れる?
- サッシの隙間
- 玄関扉の下部
- 換気口のフィルター
- エアコン配管の穴
- 網戸の上下
■ 対策
- 気密テープでサッシを塞ぐ
- 玄関ドアに隙間テープを貼る
- 換気口にフィルターをつける
- 暖房温度を上げすぎない(外との温度差を減らす)
■ メリット
- 侵入減
- 暖房効率アップ
- 結露対策にもプラス
子ども・ペットを守る安全対策(4選)
カメムシ対策を行ううえで、もっとも気をつけたいのが 子どもとペットの安全 です。
カメムシの匂い成分は強力で、触った手をこすったり、ペットが追いかけたりすると
「目・鼻・皮膚」に刺激が出ることがあります。
また、市販殺虫剤の誤使用は健康リスクにもつながるため、
安全な環境づくり+危険行動の防止 の両方が重要です。
ここでは「安心して同じ空間にいられる」ための対策を4つ紹介します。
子どもが触らないようにする声かけと動線整理
子どもは動くものに興味を持ちやすく、
カメムシを おもちゃのように触ってしまう ことがあります。
■ 具体的な声かけ例
- 「カメムシは強い匂いを出すから触らないよ」
- 「見つけたら大人に教えてね」
- 「近づかずにそのままね」
言い方を怖くしすぎず、「触らない理由」を伝えるのが大切です。
■ 家の動線を安全にする
- カメムシが出やすい窓のそばに 子どもが遊ぶスペースを作らない
- 観葉植物や棚の裏など 隠れやすい場所を片付ける
- 子どもが行く部屋は定期的に点検する
■ 注意
突然飛ぶことがあるため、
保育園〜小学校低学年の子は特に注意が必要です。
ペットの誤食を防ぐための隔離方法
犬や猫は、動くものを追いかけて 口で捕まえようとする ことがあります。
しかし、カメムシを口に入れると
・強い刺激
・吐き気
・よだれ
などの症状につながることがあります。
■ 安全な隔離方法
- カメムシが出た部屋のドアを閉める
- ペットを別室に移動させる
- 捕獲が終わるまで部屋に入れないようにする
- ケージがある場合は短時間入ってもらう
■ よくある誤食パターン
- 階段の壁に止まっていたカメムシを犬がパクッ
- カーテンの裏で猫がじゃれて捕まえてしまう
- 床を歩く幼虫を舐めてしまう
■ 応急処置
異常が出た場合は「水を飲ませる」「すぐ動物病院へ連絡」を。
子ども・ペットにも使える天然忌避剤の選び方
家庭に優しい忌避剤を使いたい場合は、
安全性の高い天然成分(ハッカ油・柑橘類・アロマ) がおすすめです。
■ 安全な忌避剤の条件
- 化学薬剤を含まない
- ミント系は刺激があるため濃度を控えめに
- 誤って口に入っても問題ないもの
■おすすめの天然処方
- ハッカ油1%以下(子ども・ペットがいる家庭向き)
- 柑橘スプレー(香りが控えめ)
- 重曹スプレー(刺激ゼロ)
■ NGなもの
- ハッカ油3%以上(刺激が強すぎる)
- ペットの鼻に向けてスプレー
- 床に直接撒く(舐める可能性)
★ 図表:安全な忌避剤の使い分け
子どもあり → ハッカ油1%/柑橘スプレー/重曹OK
ペットあり → 柑橘スプレー/重曹が最適
両方あり → 重曹 or 柑橘スプレー中心殺虫剤使用時の“安全エリア”の作り方
大量発生や屋外の大規模対策では殺虫剤を使うこともありますが、
使用時の安全エリアづくり が何より重要です。
■ 安全エリアの作り方
- 子どもやペットを別室に移動
- ドアを閉めて、マットやタオルですき間を塞ぐ
- 殺虫剤使用後は 10分以上換気
- 床・壁を軽く拭き、乾いてから部屋に入れる
■ 屋外の場合
- ペットをベランダに出さない
- 殺虫剤が風に飛ばない時間帯(朝・夕方)を選ぶ
- 近くで洗濯物を干さない
■ 絶対にNG
- 子どもやペットがいる状態で噴射
- 匂いが残っているうちの入室
- 床や食べ物の近くでスプレー
室内での再発防止と環境改善(5選)
「捕まえたのに、また出てきた…」
という場合、家の中や周りに “隠れ場所”や“侵入ポイント”が残っている ことがほとんどです。
この章では、
室内に入れない+室内に隠れさせない
の両方の視点から、再発防止に効果的な5つの対策を紹介します。
カーテン裏・天井付近の隠れ場所チェック
カメムシは「暖かい・静か・暗い」場所を好むため、
室内では カーテンの裏・天井の照明・家具の隙間 に隠れがちです。
■ チェックすべき場所
- カーテンレール
- カーテンの裏側の折り目
- 天井照明(シーリングライト)付近
- 家具と壁の間(3〜5cmの隙間)
- スイッチパネルやコンセント周り
■ 見つけた時の安全対処
- コップまたはペットボトルでそっと捕獲
- 天井附近は柄つき道具を使う
- 直接落とすと匂いが出るので注意
■ ポイント
「見つからない」は、そこに隠れているだけ のことが多いため、
見つけたら必ず周辺もチェックしましょう。
照明の色で“寄せにくい空間”を作る方法
カメムシは 光に向かって飛ぶ習性 があり、
特に明るく青白い光(昼白色)が好きです。
■ 対策
- 室内照明を「電球色(オレンジ系)」に変える
- LED照明の明るさを調整する
- 夜間は窓際の電気を控えめにする
■ 効果
- 窓へ飛んでくる個体が減少
- 部屋の中での“飛び回り”が減る
★ 図表:照明による寄りつき比較
昼白色(白い光):虫が寄りやすい ×
電球色(暖色):虫が寄りにくい ◎玄関マット下のわずかな隙間を塞ぐ
玄関は外気との温度差が大きく、
カメムシが 下部の隙間から入りやすい場所 です。
特に、
・玄関マットの下
・三和土(たたき)の角
・扉の下部の「風抜け」部分
などは見落としやすい侵入ポイントです。
■ 対策
- マットをどかして隙間をチェック
- 1〜2mmの隙間があれば気密テープを貼る
- 扉の下に貼る専用の「ドラフトストッパー」を使うと効果大
■ メリット
- カメムシだけでなく、他の虫の侵入も防げる
- 冷気・ほこりの侵入も軽減できる
観葉植物の配置で寄せ付けにくくする
観葉植物の裏は「暖かい+湿気がある」ため、
カメムシが好む隠れ場所になりがちです。
■ 対策
- 植物を壁から5cm以上離す
- 植木鉢の下をこまめに掃除する
- 天然忌避剤(柑橘・ハッカ)を近くに置く
■ 家庭によくある例
- モンステラやパキラの裏に複数隠れていた
- 夜になると葉の裏でじっとしている
- 加湿器+観葉植物の組み合わせで寄りつきやすくなる
■ 注意
ペットが植物を舐める家庭では、
強いハッカ油は控え、柑橘スプレー中心 にしましょう。
家の周りの雑草を短くして寄せ付けない
外からの侵入を減らすためには、
家の周りの環境も整えておく必要があります。
カメムシは 草むら→外壁→室内 の順番で移動してくることが多いため、
雑草を短くするだけで侵入リスクが大幅に減ります。
■ 実践ポイント
- 家の外周の草を短く刈る
- 落ち葉・枯れ葉を掃除する
- ベランダ下や駐車場の隅もチェック
- 生ゴミや腐葉土の保管場所は清潔に
■ 効果
- カメムシの“休憩地点”が減る
- 家の近くにカメムシがとどまりにくくなる
季節別カメムシ対策スケジュール(4選)
カメムシは 季節ごとに行動パターンが大きく変わる 虫です。
そのため、効果的に対策するには「いつ・どの季節に何をすべきか」を理解することがとても大切です。
ここでは、春から冬までの行動と対策を一覧でまとめた
年間スケジュール を紹介します。
春(4〜6月)にやるべき外壁・網戸掃除
春になると越冬から目覚めたカメムシが動き始め、
外壁・網戸・庭木にゆっくり集まり始めます。
■ 春の行動特徴
- 気温上昇で成虫が活発になる
- 卵を産み始める
- 日光の当たる外壁を好む
■ 春に行うべき対策
- 網戸のレール掃除
- 外壁(南面・西面)のホコリ・汚れ落とし
- 家周りの雑草を短くする
- サッシパッキンを点検
- 玄関ドア下の隙間チェック
■ 春の対策ポイント
春はまだ「軽度の対策」で十分。
ここで準備しておくと、秋の大量侵入を大幅に減らせます。
★ 図表:春の対策の流れ
網戸掃除 → 外壁掃除 → 雑草取り → 隙間点検初夏(7〜8月)の洗濯物対策
初夏は活動量が高く、
洗濯物・ベランダの植物・明るい光 によく引き寄せられます。
■ 初夏の行動特徴
- 暖かい場所を探して移動
- 家周辺に集まりやすい
- ベランダによく飛んでくる
■ 初夏に行うべき対策
- 洗濯物を夕方前に取り込む
- ハッカ油・柑橘忌避剤を網戸にスプレー
- 外灯をLEDに変更
- ベランダの不要物を整理
■ 初夏の対策ポイント
植物の水やり後に飛んでくることが多いため、
水やりは朝 がおすすめです。
秋(9〜11月)に徹底したい侵入防止
カメムシが 最も室内に入ってくる時期は秋 です。
越冬場所を求めて、家の隙間に集中して集まります。
■ 秋の行動特徴
- 外壁の暖かい場所に集まる
- サッシの隙間に入り込もうとする
- 網戸や玄関に大量に付着
- 大量発生のピーク
■ 秋にやるべき対策
- 気密テープで窓・サッシの隙間を塞ぐ
- 換気口に防虫フィルター
- 玄関前に忌避剤(天然成分)を配置
- ベランダの隅を重点的に掃除
- 網戸の位置を「右側」に固定しておく
■ 秋は“最重要シーズン”
ここで徹底しておくことで、冬の室内侵入を大きく減らすことができます。
★ 図表:秋の優先対策
【秋の最重要対策】
1. 隙間を塞ぐ
2. 忌避剤を置く
3. 網戸位置の固定
4. 玄関まわりの清掃
冬(12〜2月)の暖房と室内対策の見直し
冬は気温が下がり、カメムシの活動は弱まりますが、
室内の暖かさを求めて突然出てくる ことがあります。
暖房を入れ始めると“熱が漏れた隙間”に反応して
サッシ・網戸・玄関に集まることがあります。
■ 冬の行動特徴
- 暖かい空気に反応
- 室内で見つかるケースが増える
- カーテン裏・照明付近に隠れる
■ 冬に行うべき対策
- ドア下にドラフトストッパーを設置
- サッシの隙間を気密テープで補強
- 暖房温度を上げすぎない
- 室内照明を“電球色”に変更
- 隠れ場所(カーテン裏・家具裏)の点検
■ 冬の対策ポイント
室内で1匹でも見つけたら、
周囲に“複数隠れている可能性”があるため、必ず点検 しましょう。
まとめ
カメムシ対策は「撃退」だけでなく、「侵入防止」「環境づくり」「再発予防」を組み合わせることで、初めて大きな効果が得られます。特に、窓や網戸の隙間対策、外壁の掃除、天然忌避剤の活用は、すぐに実践できて効果が高い方法です。また、家庭菜園では葉裏のこまめなチェックや防虫ネットの使い方ひとつで被害が大きく減ります。今回ご紹介した60の対策は、どれも家の環境や季節に合わせて実践できるものばかりです。安全性に配慮しながら、無理なく続けられる方法を組み合わせて、カメムシを寄せ付けない快適な生活環境を整えていきましょう。
