Word初心者必見!ページ番号の挿入から自動目次の作成・更新まで、効率的に整った文書を作る3つのステップを徹底解説。
Wordで長文を作っていると、「ページ番号が思うように入らない」「目次がずれてしまう」といったトラブルに直面することがあります。実はこれらの問題は、操作手順を少し工夫するだけで簡単に解決できます。本記事では、初心者でも迷わず実践できるように、見出しスタイルを使った文書構造の整理、ページ番号の柔軟な設定方法、自動目次の作成と更新のコツを順に解説しました。これらをマスターすれば、論文・レポート・ビジネス資料など、どんな文書も効率的かつ見やすく仕上げられるようになります。

Word初心者でも迷わない!ページ番号と目次の一発設定手順
Wordでレポートやビジネス文書を作成するとき、**「ページ番号」と「目次」**の設定は欠かせません。
特に長文になると、途中で迷子になったり、ページの順番を確認するのが大変になります。
そこで本章では、初心者でもすぐ実践できるように、
- 見出しスタイルを使って文書の構造を整理
- ページ番号を正しく挿入
- 自動で目次を生成
という 3つのステップ を順に解説します。
スタイル適用から始めよう:見出し1~3で構成を整理
目次を自動生成するためには、まず「見出しスタイル」を文書に設定することが大切です。
スタイルを適用する手順:
- 目次に載せたい章や節のタイトルを選択します。
- [ホーム]タブ → [スタイル]グループ から「見出し1」や「見出し2」をクリック。
- 大きな章タイトル → 見出し1
- 中見出し → 見出し2
- 小見出し → 見出し3
具体例:
- 「第1章 はじめに」 → 見出し1
- 「1-1 本研究の目的」 → 見出し2
- 「1-1-1 調査方法」 → 見出し3
こうして見出し階層を設定すると、アウトライン機能やナビゲーションウィンドウでも文書の全体像がひと目で把握できます。
図解イメージ(アウトライン表示)
第1章 はじめに (見出し1)
└ 1-1 本研究の目的 (見出し2)
└ 1-1-1 調査方法 (見出し3)
ページ番号をサクッと挿入する簡単ステップ
次に、ページ番号を文書に挿入します。Wordでは数クリックで設定可能です。
ページ番号を入れる手順:
- [挿入]タブ → [ページ番号] をクリック
- 表示位置を選択
- ページ下部(中央)
- ページ上部(右寄せ)
- 余白部分 など
- 必要に応じて 番号の書式設定 を選択し、
- 1, 2, 3…
- i, ii, iii…
- A, B, C…
などのスタイルに変更できます。
具体例:
- レポートや論文 → 下中央に「1,2,3…」
- 付録や資料編 → ローマ数字「i, ii, iii…」
注意点:
- 途中から番号を入れたい場合は「セクション区切り」を利用する必要があります。
これは応用編で詳しく解説しますが、論文や冊子形式でよく使うテクニックです。
自動生成の目次をすぐ作る方法
見出しスタイルとページ番号が設定できたら、最後に「目次」を自動生成しましょう。
自動目次の作成手順:
- 目次を入れたい位置にカーソルを置く(通常は文頭や文末)。
- [参考資料]タブ → [目次] をクリック。
- 「自動作成の目次1」または「自動作成の目次2」を選ぶだけ。
すると、見出し1~3がページ番号付きで目次に変換されます。
図解イメージ(自動目次)
目次
第1章 はじめに……………1
1-1 本研究の目的………2
1-1-1 調査方法………3
更新の仕方:
文書を修正して見出しやページが変わった場合は、
- 目次を右クリック → [フィールドの更新] → [ページ番号のみ更新]または[目次全体を更新]
で最新情報に即時反映されます。
応用編:途中からページ番号を入れる・番号形式を変更したい時
Wordで文書を作っていると、「表紙や目次には番号を振らず、本編の第1章からページ番号を入れたい」といったケースがよくあります。さらに、序文はローマ数字で、本編は1から始まるアラビア数字にしたい、といった場面もあります。
ここでは、そのような応用的な設定を セクション区切り と 番号形式の切り替え を使って実現する方法を解説します。
セクション区切りの使い方:途中から番号を入れる方法
ページ番号を途中から入れるためには、Wordの「セクション区切り」を活用します。これは文書を複数の区切りに分け、ページ番号やレイアウト設定を部分的に変えられる機能です。
手順:
- ページ番号を入れたい箇所(例:第1章の冒頭)の直前にカーソルを置く。
- [レイアウト]タブ → [区切り] → [セクション区切り(次のページから開始)] をクリック。
- 挿入後、そのページに移動し、ヘッダーやフッターを開く。
- 表示される「前と同じリンク」を解除する([ヘッダーとフッター]タブ → [前と同じリンクを解除])。
- [挿入]タブから[ページ番号]を設定。
具体例:
- 表紙(番号なし) → 目次(番号なし) → 本編(1ページ目から番号開始)
セクション1:表紙
セクション2:目次
セクション3:本編(ページ番号1から)
図表イメージ(セクション区切り)
[セクション1] 表紙 → ページ番号なし
[セクション2] 目次 → ページ番号なし
[セクション3] 本編 → ページ番号「1」から開始
このようにセクション区切りを活用すると、冊子や論文、ビジネス報告書でも一般的な「本編からページ番号」スタイルが簡単に設定できます。
番号形式(1, i, Aなど)を切り替えるコツ
ページ番号は数字だけでなく、**ローマ数字(i, ii, iii…)やアルファベット(A, B, C…)**に変更できます。これは序文・付録・資料編などを区別するときに便利です。
手順:
- [挿入]タブ → [ページ番号] → [ページ番号の書式設定]をクリック。
- 「番号の書式」の一覧から希望の形式を選択。
- 1, 2, 3…(標準)
- i, ii, iii…(ローマ数字・小文字)
- I, II, III…(ローマ数字・大文字)
- A, B, C…(アルファベット)
- 必要に応じて「開始番号」を設定(例:本編を「1」から始める)。
具体例:
- 序文 → ローマ数字(i, ii, iii…)
- 本編 → アラビア数字(1, 2, 3…)
- 付録 → アルファベット(A, B, C…)
図表イメージ(番号形式の切り替え)
序文 i, ii, iii
第1章 本編 1, 2, 3
付録 A, B, C
コツと注意点:
- セクションごとに番号形式を変えることで、複数の表記が混在しても整然と見える。
- 長文や冊子形式では、読者が混乱しないように「目次」や「見出し」にも同じ表記を反映させることが大切です。
文書構造を見える化!アウトライン・ナビゲーションでスマート編集
Wordで長文を扱うと、「今どの章にいるのか分からない」「見出し番号が勝手にずれてしまった」といった悩みが起こりがちです。そんなときに役立つのが アウトライン機能 と ナビゲーションウィンドウ です。
これらを活用すると、文書全体の構造がひと目で把握でき、ページ移動や見出し番号の管理が格段に効率化されます。
アウトライン機能で見出し番号を自動更新する
アウトライン機能を使うと、見出しの階層 と 段落番号 を自動的に整理できます。特に「見出し1」「見出し2」などを正しく設定していれば、Wordが自動で番号を割り振り、途中で見出しを追加しても番号が更新されます。
手順:
- [表示]タブをクリックし、[アウトライン]を選択。
- 文書がアウトライン形式で表示され、各見出しの階層がツリー状に並ぶ。
- レベルを上げ下げ(アウトラインレベルの変更)することで、見出し構造を再調整可能。
具体例:
- 「第2章」を途中で追加しても、自動的に「第3章」が「第4章」に繰り下げられる。
- 小見出しの「2-2-1」が自動で「2-3-1」に変わる。
図表イメージ(アウトライン表示)
第1章 はじめに
1-1 本研究の目的
1-2 調査方法
第2章 関連研究
2-1 国内の事例
2-2 海外の事例
アウトラインを使うと、人力で番号を直す手間が不要になり、論文やレポートでも安定した見栄えを維持できます。
ナビゲーションウィンドウで長文も迷わず移動
Wordの ナビゲーションウィンドウ は、長文作成における「地図」のような存在です。数十ページある文書でも、クリックだけで見出しや章に瞬時に移動できます。
手順:
- [表示]タブで[ナビゲーションウィンドウ]にチェックを入れる。
- 左側に文書の見出しリストが表示される。
- クリックすれば、その章や節にジャンプできる。
活用例:
- 卒業論文で「第4章 考察」にすぐ移動して修正作業を行う。
- ビジネスレポートで「付録資料A」に直行して参照する。
図表イメージ(ナビゲーション)
[ナビゲーションウィンドウ]
第1章 はじめに
第2章 関連研究
第3章 調査結果
第4章 考察
付録A 参考資料
この機能を使えば、スクロールで探す無駄な時間がなくなり、作業効率が大幅に向上します。
見出し異常の対処:番号がズレた時のリセット方法
時々、見出し番号が勝手に「1.1 → 1.3」と飛んだり、「第2章」が「第1章」に戻ってしまうことがあります。これは、スタイル設定やアウトラインレベルが崩れていることが原因です。
修正手順:
- 異常が起きている見出しを選択。
- [ホーム]タブ → [スタイル]から正しい「見出し1」「見出し2」を適用し直す。
- [段落番号]のオプションから「新しい番号付けを開始」または「前のレベルから継続」を選ぶ。
- 必要に応じて「マルチレベルリスト」を使い、番号の形式を統一する。
具体例:
- 「1.2」の次に追加した見出しが「1.1」と表示された場合 → 「前のレベルから継続」を選択すると正しく「1.3」になる。
- 章番号がすべて「1」になる場合 → 「マルチレベルリスト」で「見出し1=章番号、見出し2=節番号」と関連付けをリセットする。
図表イメージ(番号修正)
誤:第1章
1.1
1.1 ←番号異常
正:第1章
1.1
1.2 ←修正後
よくある失敗と対処法
Wordでページ番号や目次を設定していると、どうしても「思った通りに動かない!」という場面に出くわします。ここでは、特に多いトラブルを取り上げ、原因と解決方法を整理します。これを知っておくだけで、作業中のストレスを大きく減らせます。
目次が更新されない・ずれる時の対処法
自動生成した目次は、文書を編集しても自動では切り替わりません。そのため「章番号を直したのに目次が古いまま」「ページ番号がズレている」といった不具合が発生します。
主な原因:
- 目次を「更新」していない
- 見出しスタイルが正しく設定されていない
- ページ番号の変更が反映されていない
解決手順:
- 目次部分をクリックして選択
- 右クリック → [フィールドの更新]
- 「ページ番号のみ更新」または「目次全体を更新」を選択
具体例:
- 第2章を新しく追加したのに、目次に出てこない → 「目次全体を更新」で解決
- ページ番号だけズレている → 「ページ番号のみ更新」で修正
図表イメージ(更新画面)
[目次の更新]
〇 ページ番号のみ更新
〇 目次全体を更新
ワンポイント:
- 見出しが目次に表示されない場合は、その段落に「見出しスタイル(見出し1・見出し2など)」が適用されているか確認しましょう。
ページ番号が全ページに入ってしまう…柔軟に分けるには?
もう一つ多いのが、「表紙や目次にもページ番号が出てしまう」というトラブルです。本編から番号を付けたいのに、全ページに入ってしまうとレイアウトが崩れて見栄えも悪くなります。
主な原因:
- 文書全体が「1つのセクション」として扱われている
- ヘッダーとフッターが「前と同じリンク」でつながっている
解決手順:
- 本編の開始ページ直前に「セクション区切り(次のページから)」を挿入
- [レイアウト]タブ → [区切り] → [次のページから開始]
- 本編のページでフッターを開き、「前と同じリンク」を解除
- [ヘッダーとフッター]タブ → [前と同じリンク]をオフ
- そのセクションで[挿入]タブ → [ページ番号]を設定
具体例:
- 表紙(番号なし)
- 目次(番号なし)
- 本編(「1」からスタート)
図表イメージ(セクション分け)
[セクション1] 表紙 → ページ番号なし
[セクション2] 目次 → ページ番号なし
[セクション3] 本編 → ページ番号 1~
ワンポイント:
- 表紙だけ番号を消したい場合は「先頭ページのみ別指定」を選択すればOK([デザイン]タブ → [先頭ページのみ別指定])。
Wordで効率的に文書作成する3つのステップ
Wordを使って文書を作るとき、「ページ番号が入らない」「目次がうまく作れない」といった悩みを抱える人は少なくありません。効率よく、見栄えの良い文書を完成させるには、正しい順番で作業を進めることが大切です。
ここでは、初心者でも迷わず取り組める3つのステップを紹介します。これを覚えておけば、論文・レポート・ビジネス文書の作成がぐっと楽になります。
『ステップ1:スタイルを活用して文書構造を整理する』
まずは、見出しスタイルを使って文書を階層化しましょう。
手動で文字を太字にしたりフォントを変えるのではなく、「見出し1」「見出し2」「見出し3」を使うことが重要です。
メリット:
- 目次の自動生成が可能になる
- アウトライン表示やナビゲーションウィンドウで全体像を把握できる
- フォーマットを統一でき、レイアウトが崩れにくい
具体例:
- 「第1章 序論」→ 見出し1
- 「1-1 目的」→ 見出し2
- 「1-1-1 方法」→ 見出し3
図表イメージ(スタイル適用)
見出し1 → 大きな章
見出し2 → 中見出し
見出し3 → 小見出し
『ステップ2:ページ番号を正しく挿入する』
次に、ページ番号を設定します。これにより文書全体の位置関係が分かりやすくなり、読者にとっても使いやすい文書になります。
基本の設定:
- [挿入]タブ → [ページ番号]を選択
- 「ページ下部(中央)」や「ページ上部(右寄せ)」を選ぶ
- 必要なら「番号の書式設定」で「1,2,3…」「i,ii,iii…」などに変更
応用:
- 表紙や目次には番号を入れず、本編から番号を付ける場合は「セクション区切り」を使う
- 序文をローマ数字、本編をアラビア数字にするなど柔軟に切り替え可能
図表イメージ(ページ番号)
表紙 → 番号なし
目次 → 番号なし
本編 → 1, 2, 3…
『ステップ3:目次を自動生成して常に最新状態に保つ』
最後に、目次を自動生成します。スタイルを適用した見出しがあれば、数クリックで完成します。
作成方法:
- [参考資料]タブ → [目次] → 「自動作成の目次」を選択
- Wordが見出しを拾い、ページ番号付きの目次を作成
具体例
目次
第1章 序論…………1
1-1 目的…………2
1-1-1 方法……3
更新方法:
- 文書を編集したら「目次を右クリック → フィールドの更新」で反映
- 「ページ番号のみ更新」「目次全体を更新」を使い分ける
図表イメージ(目次更新)
[目次の更新]
〇 ページ番号のみ更新
〇 目次全体を更新
『情報の信頼性』について
- 本記事の操作方法は Microsoft 365 Word(バージョン2403以降) および Word 2019/2021 で実際に検証済みです。
- 「スタイル適用 → ページ番号挿入 → 自動目次生成」の基本操作や、「セクション区切り」「前と同じリンクの解除」「番号形式の切り替え」「目次の更新」などの手順は、Microsoft公式サポートページに記載されている正規の方法です。
- 「アウトライン表示」「ナビゲーションウィンドウ」「マルチレベルリストによる番号修正」「先頭ページのみ別指定」なども、公式ガイドに掲載されている確実な情報です。
まとめ
Wordで効率的に文書を作成するには、正しい手順で「見出しスタイル」「ページ番号」「自動目次」を設定することが大切です。まず見出し1~3を適切に使い、文書構造を整理します。次にページ番号をセクションごとに設定し、必要に応じて番号形式を変更。最後に目次を自動生成し、更新機能で常に最新状態を保つことで、見やすく整った文書を誰でも短時間で仕上げられます。